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初回料をいただくということ

整体院では、初めて来院した患者さんから初回料というものをいただきます。
※病院では初診料と言います。しかし、症状を「診断」できるのはドクターだけなので私の整体院では初回料と言っています。

初回料はなぜ発生するのでしょうか?
今回は私の整体院での考え方について解説します。

皆さんは、初回料は何に対して払っていると考えていますか?
多分ほとんどの人は、「初めてだとお金がかかるもの」くらいに、当たり前に思っていて、深く考えたことなどないと思います。

実際私も、病院に行って初診料をとられることは当たり前のことなので、自分が初回料をもらう立場になるまで考えたことなどありませんでした。

ママが子供にするのと同じ事をしている

子供がやってきて、「具合が悪い」と訴えたとしましょう。
あなたはきっとこう聞くでしょう

「どこが具合が悪いの?」

もし「お腹が痛い」と言ったなら・・・

「いつから痛くなったの?」と聞きたくなるでしょう

そして「お腹のどこが痛い?」と聞くでしょう
おへそよりも上?それとも下?
右の下腹だと、盲腸を疑って押さえてみるはずです。

うんちは出た?
下痢はしてない?
吐き気は無い?

子供の辛さを取ってあげたくて、色々聞いてみると思います。

もし下痢をしているのなら、
熱は無いかなとおでこに触れてみたり、昨日の夜に何を食べたっけ?とか、お腹を出して寝てなかったかな?と考えを巡らせると思います。

こうやって情報を集めて、病院に行くのか、薬を飲ませるもか、抱きしめてお腹をさすってあげるのか対処するはずです。

しばらくしてから「どうまだ痛い?」と聞いて、痛いと言えば別の対処をするはずです。

整体院で初回に話をよく聞くということ

整体院では、初めて来院した患者さんにママが子供にする同じ事をします。
まずは問診票を書いてもらって、大まかな情報を書いてもらいます。

今日の症状は?
いつから痛むのか?
今までに大きな怪我や病気はしたことがあるか?
・・・など

その後、どこがどのようになど具体的に聞きます。

疑わしいことがあれば、つっこんで質問もします。
そして姿勢や柔軟性、筋肉の状態など確認するために、実際に動いてもらうなどして、痛い動作や場所の確認をしていきます。

昨日から腰が痛くて、椅子から立ち上がるときに辛い。とか、後ろに体を反らせると痛むとか、痛み方も「ピキッと瞬間的に痛む」とか「ズーンと腰全体が重い感じがする」とか

数年前にも同じような腰痛になったとか、学生時代に何度も足首を捻挫しているとか、腰以外にも肩こりが慢性的に辛いとか

これらの情報があると何で痛くなったのか、ある程度の予想がついてきます。

前回の患者さんと似ている症状だな、じゃあ太ももの裏の筋肉の柔軟性が落ちているかもしれないなぁ
じゃあ、実際に前屈してもらって確認してみよう、となります。
ママが右下腹が痛いと言われて、盲腸を疑いお腹を押さえてみるのと同じです。

整体で腰の痛みを取る以前に、まずこんな感じで体の状態をつかんでから実際に調整していきます。

こうやって書き出してみると、整体院でも、お母さんが子供に聞くことと同じ事をやっているとわかってもらえると思います。

話を聞くから良い調整ができる

私の整体院では、このように当たり前に患者さんの話を聞くことを大事にしています。

逆に腰痛で来院してきた患者さんに、話しも聞かずにいきなり腰を調整しだしたとしたら「えっ!」大丈夫??ってなりませんか?

お腹が痛いという子供に話も聞かずに正露丸を飲ませるようなものです。


初回料でお金をいただく意味

初回に話を聞くことの大切さがわかってもらえたと思います。

腰痛を改善するには、良い施術をすることが大事ですが、それをするために話を聞いています。というか、ママが腹痛に対して疑問が湧いてくるように自然と聞きたいこと、確認したいことが湧いてきます。

話しを聞くには時間もかかります。そして頭も働かせます。
この時間や手間に対していただくのが初回料です。



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