見出し画像

腰の痛みと二本足で歩くこと

人は唯一直立二足歩行で歩く動物

現在、地球上にいる人は「ホモ・サピエンス」と呼ばれる1種類のみです。

他の動物、例えばクマであれば、ヒグマ、ツキノワグマ、ホッキョクグマ、グリズリーなど思いつくだけで色々な種類がいます。

昔は何種類もの人が存在していて、50,000年前までは少なくとも6種類は共存していたそうです。

ホモエレクトス
ホモフローレシエンシス(ホビット)
ホモルゾネンシス
ホモデニソワ
ネアンデルタール人
ホモサピエンス

腰痛は直立二足歩行をするようになった宿命と言われます。

四足動物であれば背骨が水平なものが、直立二足歩行になって垂直になり、太ももの骨も背骨から一直線になった。
それにともなって重力のかかり方も変わった。
だから、腰が痛くなるのは仕方ない。

でも本当にそうでしょうか?

アフリカで人類が誕生したのが500万年前と言われます。
その時代から直立二足歩行が始まって、現在まで直立二足歩行を維持しています。進化の過程で、生存に適した種だけが生き残って現在にいたっているということです。

大昔に、もし多くの”人”が腰痛に悩まされていたなら・・・
ぎっくり腰で動けないを繰り返していたなら・・・

自然界では生きていけないはずです。
動けない動物は、肉食動物に真っ先に狙われます。
食べ物も確保できません。

もしかしたら、絶滅した”人たち”は腰痛が原因で滅んでしまったと考えることもできるかもしれません。

しかし、進化してきた結果がホモ・サピエンスである人類なのですから、骨格的には腰痛を起こさない、起こしづらいように変化してきているはず。

もし二本足で立って歩くことが腰痛になる根本原因であっても、昔の人たちは腰痛を起こさないカラダの使い方や筋力があったのではないかと私は考えます。

腰痛患者は背骨のS字カーブが崩れている

腰に痛みを持っている人は、ほぼ全員に背骨のS字カーブの崩れがあります。

姿勢よく立っているときは、正しいカーブを保っていてもしゃがんだり、重いものを持ったりするときには、カーブを崩し腰椎が不安定なまま動作しています。

また、座っているときは背中が丸まって腰のカーブは平らになっています。

そのため、腰痛を改善するための運動療法では、背骨を安定させる筋力をつけたり、背骨のカーブを崩さないで動作するように、脳に動き方の癖ずけをおこないます。

人の腰は座るのに適していない

人は直立二足歩行するように進化してきていて、座るのに適したようには進化してきていません。

もともと人は生きるためには、歩くことが必要不可欠でした。
歩けなければ食べ物は手に入りませんし、敵から逃げることもできない。パートナーをみつけることもできないので子孫を残すこともできません。

しかし現在は、座ったままで様々なことができてしまいます。
歩いて移動→クルマ(座ったまま)移動・・・など

長時間座ることは、背骨のカーブを崩し続けている時間が長いということです。背骨をS字に支える筋肉も使われません。その結果腰椎は不安定になります。

多くの人は正しく歩けていない

腰のカーブが無くなれば猫背になりますし、カーブが強すぎれば反り腰です。背骨のカーブの崩れは、姿勢の崩れです。

自分が姿勢が悪いと実感している人は、背骨がS字カーブを描いていないという人です。

街中を見回して、姿勢が良く歩いている人は「オッと」目を引きます。それぐらいに少ない存在です。

直立二足歩行に適したカラダに進化してきたのに、正しく直立二足歩行できていない。

それが腰痛の原因だと考えています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?