足首の捻挫が原因の腰痛
腰痛の原因は腰そのものにはないと言われます。
腰に痛みが出ているのは結果であって、機能が落ちていたりする腰とは一見関係なさそうな部位によって、巡り巡って腰に痛みがでていることがほとんどです。
今回は足首の捻挫から腰痛になるということについて解説します。
足首の捻挫からの腰痛は大きくは2パターンです。
1,足首を痛めてから数日後に出るパターン
2、足首の痛みが取れたあとに捻挫が完治しないことで起こるパターン
捻挫してから数日後に出るタイプ
足首を捻挫してどうやっても歩けないだろうという場合でも、人はケンケンをしたり、四つん這いで這いながら、びっこを引きながらでも歩きます。
この場合、足首の代わりに別のどこかの筋肉や関節を働かせて歩きます。その部分は、通常は使わなくても歩けるのに、捻挫のせいで過度に使わされることになります。この酷使されるのが腰痛を引き出す原因となる筋肉であると結果的に腰に痛みがでます。
このタイプの腰痛であれば、捻挫をした本人も「足首をかばっていたから腰が痛くなったんだ」とわかります。
かばう動作が無くなれば、腰痛も自然と改善します。
捻挫が完治しないで出るタイプ
このタイプは、筋力低下が絡んできます。
捻挫をすると、痛みを避けるために、つま先を浮かせたままかかとで歩くようになります。症状が改善してきても親指の付け根に拇指球に体重を乗せることができずに、足の外側に体重を乗せて歩くようになります。こんな状態であれば地面を蹴って歩くことができません。
この歩き方は、痛いながらも何とか歩くというミッションをおこなうには、そのときであれば最適な方法かもしれません。
しかし、足首の痛みが取れてからも同じ歩き方をしていると、使われるべき筋肉も使われなくなります。かばう動作が癖になってしまった状態です。
拇指球に体重を乗せる大切さ
人は歩くときは、拇指球で地面を踏むと連動して筋肉や関節が正しく使われ姿勢も整うようにできています。
拇指球を踏めなくなることで負の連鎖が始まります。
連鎖の例
脚の内股の筋肉が働かないため、お尻の下部や太ももの裏筋肉が働かない
→そのため歩幅も狭くなる→ふくらはぎが使われずに下半身の血行が悪くなる→下半身の疲れが抜けない
かかと体重になっている→浮き指→太ももの前の筋肉が固くなる
お尻の筋肉が働かないので、腰を安定させる筋肉のバランスが崩れる
→背骨のS字カーブが崩れる→肩甲骨の位置が崩れる
小指側に体重を乗せて歩くことで上半身を左右に揺らしながら歩くようになる。
他にも色々な負のありますが、それらが重なり合って腰痛という症状が出ます。
人は直立二足歩行をする唯一の動物です。
筋肉や関節、脳などもカラダをまっすぐに立てて、2本脚で立って歩くような作りをしています。
土踏まずや、背骨のs字カーブは人間にしか無い特徴です。
これらの特徴が崩れてしまうと、正しく直立二足歩行をおこなうことができなくなってしまいます。その結果カラダに不調が起こります。
足首の捻挫は、土踏まずの崩れにつながり、連鎖的に人間本来の歩き方ができなくなる原因になります。