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努力を無駄な努力にしないために努力する

階段を速く登る努力ではなく、階段を登れる体になる努力をする

両膝を伸ばしたままで、膝の関節が曲がるということを知らない人がいたとします。その人が階段を登るとしたら大変です。

膝を曲げずに登るとしたら・・・
*交互に体を左右に倒して、脚を左右に大きく開いて登る
*足首を使ってカンガルーのように一段一段ジャンプする。
*逆立ちをして腕で登る。

いろいろな方法があるかもしれませんが、膝を曲げないまま何度も何度も階段ダッシュを続けることになります。

しかし、膝が曲がることに気づくことができれば、今までの努力は一瞬で無駄な努力になってしまいます。

パフォーマンスは、弱い部分に引っ張られて下がる

膝が伸びたまま曲がらなければ、階段を登る時には股関節も前後の動きが制限されてしまいます。

こんなとき膝が曲がらないことに気づかないままのコーチであれば「股関節をもっと大きく動かせ!!」と指導します。
でも、膝が曲がらないと股関節は大きくは動かせません。
何度も股関節を動かせと指導してもできない場合、そのうちコーチは「あいつはセンスがない」と言うかもしれません。
本当はセンスが無いのではなく、膝を曲げることを知らないだけです。

このように、体はどこかの動きが悪い、筋力が低いなどの部分があると、いくら他が優れていたとしても、パフォーマンスは、その一番弱い部分に引っ張られてしまいます。

腰は体の要

スポーツ選手で腰を痛めてしまうと、とたんにパフォーマンスは低下してしまいます。
腰痛がある選手は体幹の安定ができません。
下半身で出した力を上半身に伝えることができません。
柔軟性が低下するので動作が小さくなります。
何より、痛みがあるので力を出せません。
フォームも崩れます。

重度のぎっくり腰になると、エビのように丸まったまま動けなくなります。
トイレにも這ってやっとの思いで行くと言います。
腰の状態がすべてのパフォーマンスを左右させるのです。

慢性腰痛の選手は、ぎっくり腰のような急性の腰痛と違って、いつのときでも腰によってパフォーマンスが下がっています。その状態が普通になってしまっているので、弱い自分がいつもの自分になっています。

今ある腰痛は慢性腰痛にしない努力をしてください

腰痛が慢性化してしまうと、腰に引っ張られて他の部分の筋力、柔軟性なども下がってしまい全体的にパフォーマンスが下がってしまいます。

膝が曲がることに気づかない選手と同じで、腰をかばいながら努力をしても、努力の割には結果が伴いません。

腰痛の選手こそ「階段を速く登る努力ではなく、階段を登れる体になる努力をする」ことが重要だと思います。


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