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今の学校の何が課題か、を考えてみた。



なぜ出版が必要だったか?、それに「気づいている人」があまりにも少なかったから

「日本のアタリマエを変える学校たち」(新評論)が2024年7月12日に発売となる。

それに先立って、あるいは合わせて、インスタライブや出版記念パーティをやってくださる友人・知人もあり、サポートしてくださる方や当日来てくださる方のためにも、自分の持っているものを整理して、「私のROI最大化」を目指したい。

日本人1000人に「富士山を知っていますか?」と聞けば「知っています」と答えが返ってくるだろう。それでは「一条校を知っていますか?」はどうだろう?「それはなんですか?」「初めて聞きました」「私たちに何か関係ありますか?」そんな答えが返ってくると思う。私がこの言葉を聞いたのはいつ頃だっただろうか。ほんの数年前であることは間違いない。生きていくには不要な言葉かもしれない。しかし、富士山も、少なくとも今の日本では生きるために必要な言葉ではないだろう。日本の義務教育の学校は全てこの一条校である。そして公立私立の高校もそうである。

さて、「一条校」って単語を知る必要があるのか、と言う話になるわけだが、実はどちらでも良い。これを例題に出したのは、「知らないことがいっぱいある」と言うことを知ってほしいからだった。「そんなこと知っているよ」と言う人も多いと思うから、その場合はごめんなさい。そして、「世の中には知らないことがいっぱいあって、知りたい知りたい!」と言う人に知ってほしいし、誰かに知らせていただきたい。「それはおせっかいだよ」と思われるかもしれない。が、おせっかいをしないと時間がないから、私は本を書いた。

「情報格差による、子どもたちの選択肢格差」、に気づいてほしい

書籍の冒頭にも触れているが「劇団ひまわりは知っていても、インターナショナルスクールは知らない」と言う地域が多い(と思う)。先日驚いたことがあった。関東のある地域の公告に「国際学校の誘致」と言う単語を見た。最初はなんのことかわからなかった。「国際学校ってなんだろう?」と。インターナショナルスクールは一条校でないものがほとんどで、初めての一条校インターナショナルスクールができたのが10年前、軽井沢にある UWC ISAK Japan から始まった。なので文科省への慮りがあって国際学校と表現したのかもしれない。では「それなら知っている」と言う人が多いのかと言えば、きっと、もっと少なくなるだろう。ミスリードになりそうで、怖いとも思う。

知らないことを知らない。

それが今の日本の、特に地方のインターナショナルスクール感である。そして、地方だけではなく、地方からは都会に見えるけど、都市部からは地方同等なのが関東をはじめとした「都会の周辺部」である。私の住む横浜市青葉区はそこに該当すると私は思っている。(そう思ってない人もいる。)つまり学校教育を語る上で「情報格差がある」と思われる場所は、日本の都心部を除いては、ほぼ一緒かもしれない。もちろん多少の差はあったり、知っている人の数は関東には多いのは絶対だ。それは当たり前の話だ。だって、関東には他の地方に比較してインターナショナルスクールがあるのだから、目に入る人は興味を持たざるを得なくなる。だから知ることになる。しかし興味がなければ、細部まで調べてみたり、自分の子どもにどうだろうか、と考えることはないだろう。それは私が、息子が小学校に入る前に、「わかちゃんちは二人で大企業で働いているから、子どもは小学校から大学附属に行かせると楽だよ」と多くの人に言われていたけれども、学校送迎ができないため「公立小学校で十分だ」と思い込んでいる私の耳にはそれらの新たな情報は入ってこない。なので、当然調べることもしなかった。周りには何人も小学校から、中学校から私立の学校に行く家庭が多かったが、興味がなければそんなものである。ましてや通える範囲や県内にインターナショナルスクールがなければ、興味なんて持つはずもない。必然的にどんな噂も入ってこないし、何かのタイミングで単語を聞いてもそのうち忘れる。それは当たり前のことだ。しかし、それが「地方と世界がダイレクトにつながる」必要性が高くなっている今とこれからを考えたら、実は、その地域の子どもたちが損をすることになる。地方に行くほど損する可能性が高いのが、この「グローバルにダイレクトに触れる機会」と「グローバルで生きていけるスキルをつける機会」であることにその地域に住んでいる大人は気づかない。「インターネットは世界中と繋がっているから、過去のような情報格差はない」と勘違いしている大人も多い。実は格差は広がっているのに、だ。

そんな状況をわかっている大人たちが動き出し、学校や団体を作っていた。これらを私は「学校たち」と呼ぶことにする。そして、一部の学校たちは門戸を日本中、世界中に広げている。市立だったり、県立だったりするのに。それは自分たちが「日本の学校=子どもたちを地方から世界につなぐパイオニア」だと自認しているからだと私は考えている。国家としてすべきことを地方自治体で行なっていること、と私は感じている。だから、そんな学校たちを応援もしたいし、日本中に知らせたい。そんな思いで取材をした。

私と同じ思いの人たちも少なからずいるが、まだまだ少数派だ。

デジタルで文章を残しながら、仲間を増やしていきたいと思い、今日もモーター音が徐々に大きくなる MacBook Air に向かっている。

こんな物好きの話に付き合っていただきたい。そして、誰かに伝えていただけると本当に嬉しく思います。

「今の日本の学校の課題が何か」の解がないじゃないか、と言われるかもしれない。私はそれを徐々に書いていくので、書籍に合わせて読んでいただきたい。

「世界にダイレクトにつながる学校」が少ないこと

大雑把に言えばそうなる。

世界につながりやすくするために、日本全国に公立のインターナショナルスクールがあれば、それがハブになると考えている。

書籍の中身は書かないで、その周辺の話を書いていくのはなかなか大変なのだが、書いていきたいと思う。



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