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子どもも大人もビックリのカンボジアツアー9泊11日(機中1泊)、ただいま帰りました!

ブータン から帰国して5日目にカンボジアに行くことになろうとは思ってもいなかったのですが、人生そんなこともありますね。それ自体も驚きなのですが、小学3年生から大学4年生までの10人と一緒に行ったカンボジアが、やはり素敵だった。何が素敵だったかって!やっぱりビックリは人生を変える!

目玉は英語で話すバディとの寮生活
中学1年生から大学生までは、1週間ほどをキリロム工科大学生のバディの寮で過ごし、夕方4時から翌朝の朝食までを共に過ごすということをやってみました。4人1部屋で日本人は1人。最初はカンボジア人大学生も自分のバディが中学生だったりと戸惑うこともあったようですが、日々2人の信頼関係が強くなり、最後には「大学生が卒業する前にもう一回ここに来たい!」とみんなが言うほどになりました。1人の女子は別れが悲しくて、プノンペン に行くバスの中で1時間以上泣き続けていて、周りが感動(困惑?)するほどでした。

小学校3年生も英語で自己紹介。前に話す人の真似をしたらいいだけだから簡単ってわかったと思う。



全ての参加者が「もっと英語が話せるようになりたい」と思った
そうなんですよ、やっぱりずっと一緒にいたら、もっと自分の思いを伝えたい、あれもこれも教えてあげたい、って思いになるのは当然のこと。しかし、英語というバリアーがある。それをどうやって取り除こうか、という思いから英語をもっと頑張りたい、話せるようになりたいというモチベーションが生まれました。小学校3年生も同じでした。やはり必要性を感じることが頑張れるパワーになりますね。


「僕は子どもの頃は悪ガキでした」とオーナーの黒田さん。どんなふうに悪かったのか知りたかったーーー。


ビックリの連続が子どもたちにどんな影響をを与えるか
今回の目的は、とにかくビックリすること、だったんです。私にとっては馴染みの深いカンボジアですが、全ての参加者には初めてのカンボジアでした。サトウキビのジュースの作り方をみてビックリ、市場にはまだ生きている鳥(肉)がひしめいていてビックリ、みたこともないような不思議な色と形の果物を見てビックリ、言葉の通じないバディの優しさにビックリ、キリロム工科大学の着席後の顔認証出席確認システムにビックリ、、、、、毎日毎日新しいビックリがありました。そして次にはみんなが「次のビックリを探し始める」という機会に対する能動性が生まれてきます。もちろん、ビックリに対する耐性もできてくるのですが、何よりも「ビックリが楽しい」ことに気づいて、新しいことに自らチャレンジしていくんですね。私は必殺仕掛け人の役割だったのですが、みんなの驚く顔を見ているだけで幸せな気持ちになりました。

なぜ10+1日間という長いツアーなのか?
カンボジアは東南アジアで、距離的に考えたら3泊5日でも行けるかもしれません。しかし、観光旅行ではなく Critical Thinking の素材として選んだ場所なんですね。なので、日本とは様々違っていることを見て、日本が世界ではない。世界の中の日本は一部でしかない。自分は Global Citizen であり単なる日本人ではない ということを知るには時間が必要です。たくさんのたくさんのシャワーを浴びる必要があるのです。そして、「英語をもっと話せるようになりたい」という意欲を持つには、信頼関係のある人に恥ずかしいと思わずに何かを伝えたい、と思える場面が何度も何度もあって初めてそんな気持ちになるんです。小学校3年生の子が親元を離れて、親も子もすごいな、と思いました。私の息子も初めての長期海外滞在は中学1年です。そして、最初はシンガポールエアライン利用の10日間だったのですが、航空券が高くなったので、急いでベトナムエア に変更しました。そのため、午前便が夜便となり、「+1」となったのでした。アフォーダブルな値段にしたかったんです。

iRoHaのプール。みんなでざぶーっん。最後の夜は22時までプールを楽しみました。が、一部中学生男子は午前3時までゲームをしていたと翌日知ってしまった、、、

遠隔地から子どもたちを連れてきてくれた保護者に感謝
10人の参加者のうち5人が前泊や新幹線・夜行バスで成田空港に子どもたちを連れてきてくれました。つまり半数です。そしてまた迎えにもきてくれました。それだけでも労力もコストもかかるのに、保護者の方々も子どもたちに世界のどこででも生きていけるようになって欲しいという思いがあったのかな?私の同じ思いがきちんと保護者に伝わっていることを嬉しく思いました。

一人ひとりがプレゼンし、対話をたくさんすることの意義
プレゼンをする機会が日本の学校では多くありません。特に低学年になる程ありません。そしてグループワークをしても代表が発表するなど限られた人にしかチャンスがありません。これからは自分の意見をきちんと人前で主張できる仕組みを子どもたちに与えないといけません。そして、人の話を聞くトレーニングにもなる対話も必要です。伝えたいことがあったら発言すると言うスタイルの対話と必ず発表するプレゼンテーションを交互にプログラムにしました。いつもの学校とは異なる仕組みに驚いたかもしれません。どんな場面でも、何歳になっても、自分の意見を言える、他者の話も聞ける人になって欲しいと思ったからです。

Tuol Sleng Genocide Museumにも行きました。
ウクライナとロシアの戦争が現在起こっています。カンボジアで起こったような恐ろしいことが起こらないとも限りません。そのために歴史を知って欲しくてここに全員を連れて行きました。周りの人からは「小学生には厳しいのでは?」とも言われました。しかし、広島や長崎の原爆においても、小学生どころか幼児までもがなすすべもなく被害にあっています。止めるべき繰り返される歴史を子どもたちにも見て欲しかったのです。

自分や親や友達と同じくらいの歳の子供たち。
みんなも見るのが辛かったと思う。私は実は入りませんでした。子どもたちに見たいものを自分で見て欲しいと思ったからです。
原爆記念公園の像を思い出しました。

みんなで決める必要はない、一人ひとりが決めたら良い
次の行動に移る時、つい隣や周囲の人と一つの意見に決めたがる傾向がある。対話の発言も全員が話す必要がないように、何かを決めるのも自分で自分のネクストアクションを決めることを促した。もちろん、一つに決める必要がある場合もある。しかし、お店に並ぶ商品を見た時に「どれにする?」と聞く必要はないのだ。自分は自分だから。そんな場面が何回もあった。徐々にみんなわかってくれた。自分の道は自分で決めた方が楽しいし、頑張れる。些細な選択かもしれないが、そこからしかスタートはできない。そんな毎日だったね、みんな。


あっという間の10日間でした。記念の植樹はマンゴー。4,5年後には実がなるそうです。みんなは口々に「5年後は大学生だ」「5年後は中学生だ」と未来に思いを馳せていました。またみんなでカンボジアに行きたいね。

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