見出し画像

10年前のお酒と私へ

大学時代は、安いお酒をみんなと飲んで楽しんでいた。安いからか味は薄かったけれど、他愛もない話を「語る時間」が楽しかった。

会社員時代は、少し高くて濃いお酒を先輩や同期と飲んで楽しんでいた。お酒の味を楽しむ時間も増えたけれど、職場の話を「語る時間」を楽しんでいた。

子どもと過ごす時代になり、環境も大きく変わり、お酒と関わる機会がぐんと減った。
年に数回、家で少し飲むビールは美味しいけれど、なんとなく今の自分にはお酒は必要ないと思う。

ちなみに、いま一番美味しいと思うお酒の飲み方は、料理の味付けの時に日本酒を少しだけ注いで飲むこと。ふわっと香る瞬間がとても美味しい。料理酒と書かれたものは買わずに、小さな瓶に入っている日本酒を買って料理に使っている。

コロナ禍を過ごした影響や、繊細な性格もあり、大人数でお酒を飲む場に行くことは想像するだけでしんどいし、これから行くことはないかもしれない。

それでも寂しいと思わないのは、昔、自由な時間がたくさんあり、共通の話題で盛り上がったり、見えない未来に不安を抱きながらも同じような気持ちの誰かと語る時間があったからだと思う。
友達から教わったシャンディガフ、オシャレなカフェのソルティードッグ、クリスマス会の赤ワイン、お祝いの場のカシスオレンジ。お酒と思い出がたくさん繋がっている。

10年前のお酒には、たくさん思い出を作ってくれてありがとう。10年前の自分には、見えない未来に不安を抱く時間も悪いものではなかったよと伝えたいです。
この記事を最後まで読んでくださった20代くらいのみなさんには、お酒と一緒に誰かと語る時間、お酒と一緒に誰かと過ごす場所を存分に楽しんでくださいね、と伝えたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?