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コラージュや夢にあらわれる動物〜わたしたちの本能

絵に描かれる動物の意味は

絵に描かれたり、コラージュに貼られたりする、あるいは睡眠中の夢にあらわれる「動物」はどんなことを示しているのでしょうか?

動物は、わたしたちの中にある、本能的な衝動や習慣、習性を表します。その動物の特性は、内面に抑圧しているものであったり、もしくは、そうありたいと願うものであったりします。

ペットとして飼っている(飼っていた)場合は、愛情の表現である場合もあります。(愛着を持っているぬいぐるみなども同じです)

絵や夢の動物の意味合いを知りたい時、その動物に対して抱いているイメージや、その動物から連想すること、感じることや思い出など、自分との関わりについてじっくり考えてみると良いです。

臆病な動物が意味するもの

冒頭のコラージュは、私が以前つくったもので、左下にリスがいます。
このリスを見て、「かわいい、小さい・・・」などと思いを巡らせていると、以前夢に見た動物を思い出しました。
それはリスやネズミ、あるいはアナグマのような小さな動物で、毛並みがぼさっとしていて、恥ずかしそうに巣穴に隠れてしましました。

この夢の動物は、わたしの中の「怖がりで臆病な、傷つきやすい側面」で、毛並みがぼさっとしていることから、どうやら「あまり元気がなく、ケアされていない」らしい、と思いました。(その存在に気づいて、お世話をしていればもう少し毛並みよくなるでしょうから!)

わたしは、その時の現実生活と照らし合わせ、こう考えました。
ユングの言う顕在意識と無意識があるとすると、顕在意識では、「現実の物事をどんどんすすめていきたいわたし」がいる。名付けて「どんどんすすめちゃん」。
一方で、無意識的なわたしは、「変化していく現実に対して怖がりで、安全な巣穴に隠れていたい」と。こちらは「臆病アナグマちゃん」

顕在意識と無意識の思いが食い違いを起こしている状態です。
そこで、わたしは、現実の物事のすすめ方をもう少しスローダウンし、「どんどんすすめちゃん」の意向通りにいかなくても、焦らず行くことにしました。それまでは、「どんどんすすんでいかなければ!」、と焦る気持ちがあったのです。しかし、「臆病アナグマちゃん」の存在に気づいたので、そちらの自分もケアしようと思ったし、スローダウンすることに納得できたのです。
「どんどんすすめちゃん」と「臆病アナグマちゃん」が、仲良く手を取り合ってくれたら最高ですが、そこまでいかずとも、うまくバランスをとって行けたらよいものです。

私たちが成熟に向かって挑まなければならない課題の一つは、私たちの心の中にある「獣性」にいかに出会い、かかわり合うかであり、満足のいくかたちでそれが達成されるとき、成熟という方向性が見えるであろう。

「最新 夢事典」トニー・クリスプ著 どうぶつ社

とあるように、わたしたちの中にある「本能的な側面」といかに関わり合うかは、成長の肝であるようです。

絵やコラージュ、睡眠中の夢は、わたしたちの心について教えてくれます。
 「心の奥底ではこう感じているよ」
 「こうしたらもっとあなたらしさが発揮できるよ」
などと、メッセージをくれているのです。


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