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初めての米麹作り

満を持して、いよいよ初めての米麹作り進行中です。(※臨場感には溢れますが、かなりコアな内容になります。)

前日から道具をきれいに洗い、乾燥させ、米を水に漬ける。行程はもう、何度も何度も読み返した。親切に手ほどきを開設しているサイトを読み漁り、失敗しないコツを頭に入れる。事前段取り、完璧!キラーん。

と、始まったはずでしたが、やっぱりどんなに工程を読み込んでいても、知っているのと実際にやってみるのとは大違い。

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水切りを1~2時間念入りにとあるので、2時間待ってみたけれど…何だかザルの底のほうはまだかなりしっとり。もう時間的に待てなくなって、半ば見切り発車で蒸しへ突入するけれど、最適といわれる「芯が残らない程度で最高に硬い状態」が、これまた分からない。

早くも2工程目でもろくも自信は崩れ去り、続いて一番の要所かつ私の中で憧れの大舞台♡の種切り(蒸したお米に種麹をふりかける)も、昨日包丁で切った左手人差し指からまた流血したりして大あらわ。種切りはまんべんなく全てのお米に種麹の粉を行き渡らせる、それもお米の温度が下がりすぎないように素早くという作業。それを、もう何をどうやったか覚えていないくらいバタバタと何とか終わらせ、ひとまとめにしたお米を見よう見まねでグルグルと木綿にくるんで、発酵器に落ちつけました。

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発酵器の扉を閉めた時の、あの後ろ髪をひかれる感じ、たまりませんでした。「ちゃんとお米さん、みんな種麹もらってる?どう、布の中の居心地は?もっとギュってして欲しい?そもそも蒸され加減とか足りてますか?」扉越しにお米に向かって喋るしゃべる…。その後、午後はもうずっと麹のことが頭から離れず、温度を見たり庫内の結露を無駄に拭いてみたり…でも失敗する気配が濃厚なので「まぁ、失敗したら炊飯してごはんとして食べよう」と自分に言い聞かせていました。ゆっくり寝かせて欲しかった麹菌にとっては、それはそれは騒がしい外野だったこととお詫びします。

濃厚に漂っていた敗北の気配が一転したのは夕食後。発酵器の温度は37℃設定にしていたのに、品温(発酵器の中の温度とは別に、蒸し米に温度計を差していて、随時温度を見ている)が39.3℃と何やら上がり始める。これは!これは切り返し(包んだ布を一度解いて、お米をほぐす)のサインでは!と、大急ぎで設定温度を下げてから娘たちをお風呂に入れ、寝かしつけてからいざ、お手入れ。

布をほどくと何と、ほのかにあの、麹の甘いにおいがふわーっと鼻をかすめるではありませんか。これは!もしかして、イケる?育ってる?今日初めて穏やかな気持ちでお米に触れながら、お米の塊をほぐしていく。愛ですぎて、ついついゆっくり触っていたいけれど、また人差し指から血が出てきてハッと我に返り、指一本だけ使わないようにしながらいそいそと元通りに布にくるんで再び発酵器へ。それが、夜の10時前のことでした。

それから、教科書によると3時間位でまた温度が上がってくる…とのこと。予定ではここで私も就寝して、また、明日の朝次の工程に進もうと思っていたのですが、どうしたものか。

どうせ眠れるはずがないので、諦めて1本映画を観賞。(今晩は残念ながらハズレ。)2時間の映画が終わると、やっぱり品温がじわじわと上がって来ている。温度が上がりすぎてはいけないからもうしばらく待って、もう一度切り返しをして寝るべきか…どうしようと迷いながらnote を書いている深夜1時です。果たして、初めての麹作りの結果や如何に…。

まるで、3人目の子どもがやってきたみたいな1日でした。

(続く)


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