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レイライン

人と人が紡いだ糸で織りなす描写された世界に物語は作られる。

太陽が消えてもなおその輝きが失われることはない。

夜空に浮かぶ光の問いかけに点と点が結ばれ線を織りなす。その姿が夜空に浮かび上がる。

星が一日を、一年があることを夜空に伝え、季節が移りかわるごとに沈み昇る姿を描いてみせた。

人はその線のたどった姿形に思いを馳せて星とともにある四季を感じ、植えた作物の種で希望をつないだ。

またある時は丸木の舟に勇気と情熱の火を灯し、星の指し示す方向に希望をつなぎ海を渡った。

その土地、その土地で暮らす人々がその価値と意味を星に見いだし紡いできた物語には自由があった。

そして時代の移り変わりと共に詩が生まれ、神話が生まれた。

夜空に意図された移り変わるその意味が、地上で描かれることの意味を星たちもまた見つめてきた。

語り合う地球と星たちで紡ぐ糸が地上に放たれると、

人々は夜空が果てしなく広がる宇宙であることを知り、宇宙に暮らしていることを知る。

語り合う人と地球、星たちとの間で生まれる光の点が育まれ、それぞれに込められた自由への想いが光の柱となって描写する。

その結ばれた線が織りなす世界、映し出される時代の物語が始まる。




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