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産まれてきてくれて、ありがとう

書類を整理していたら、次男が産まれて二日目の似顔絵が出てきた。
産院で、産まれたての次男を眺めながら描いたものだ。
その日の詳細なメモも出てきたので、思い出しながら書き留めておこうと思う。

次男の出産予定日は12月20日だった。
これに合わせて、ダンナさんは長期アメリカ出張から、帰国予定日を早めて帰ってきていた。
「二人目だから早いかもね」という医師の言葉を真に受けて、19日には帰国したのだが、全く生まれる気配はなかった。
そして21日、22日、23日、、、時はクリスマス。
北海道から義理の両親が一泊二日で、私の実家に泊まりに来た。
産まれたての孫の顔を見たいという二人の願いを叶えるため、長男にとって母親のいないクリスマスは淋しいだろうからという配慮から、この日に来てもらったのだが、、、
残念ながら、まだ産まれていなかった。
早めのクリスマスを家族みんなで祝い、それでも、もしかしたら今日にでも陣痛が来れば、産まれたてほやほやを見て帰れるのでは、、、という期待も空しく、24日、義理の両親は帰っていった。

このままでは年を越してしまうのでは?などと話していた24日クリスマスイブの夜9時過ぎ、突然久しぶりに感じる痛みが。
陣痛だ!と思ったときにはすでに10分間隔。
これはやばい、と大慌てで病院へ向かう。

病院に着くとそのまま分娩室へ。
今日中に産まれそうだ、、、と思いきや、、、出てこない。
回旋異常。そのうえ、陣痛が遠のいてしまった。
ここから周囲がバタバタしだす。
私には状況はよく分からなかったが、とにかく、このままでは帝王切開になる!ここまで痛みを我慢してそれは嫌だ!と思ったのを覚えている。
(ダンナさんによると、陣痛促進剤をガンガン入れていたので大丈夫か!?と思っていたらしい。)
陣痛促進剤のおかげか、私の意気込みが伝わったのか、日をまたいだクリスマスの午前2時、2度目のチャレンジで無事に次男は誕生した。
相当頑張ったらしく、頭が長く伸びていた(笑)

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長男の時は無痛分娩だったので半分は手伝ってもらったような気がしたけれど、今回は一人でやり切ったという満足感でいっぱいだった。

この病院は分娩当日は母子別室。私の出産は午前2時だったので、ほぼ丸1日ひとりで過ごすことができて、ここでかなり体力を回復させることができた。
(長男の時は夜7時ごろの出産だったので、ちょっと寝たらすぐに赤ちゃんが来てしまい、疲れを取ることができなかった)

ひと眠りして起きると、先生の回診。朝の2時に帝王切開するのかあ、、、と覚悟していたそうで、普通分娩でよかったと笑っていた。

この日のおやつはクリスマスケーキ。
「今までで最高のクリスマスプレゼントだわ」と、ケーキを食べながらしみじみと思った。

実は次男は妊娠10週目に首の後ろに浮腫が見つかり、ダウン症の疑いがあった。その後の羊水検査で染色体異常はないことが確認できたのだが、今回の回旋異常で、狭い産道に長い時間いたこともあり、少し心配があった。
そんな心配をもろともせず、7歳の今、元気いっぱいに毎日を過ごしている。

宿題をしないとか、お兄ちゃんとくだらないケンカを毎日するとか、そんなことでイライラさせられたりはするが、産まれてきたときのことを思い出すと、そんなことはどうでもよくなる。

産まれてきてくれて、ありがとう。

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