見出し画像

分厚い本を読んでみよう

「あなたは遠心性パーソナリティの気があるね。」とある人から言われた。
外へ外へ気が向く気質、という意味らしい。
遠心性パーソナリティという言葉をネットで調べたが出てこないので、その人の造語かもしれない。
ただ、私の性質を的確に表していると思った。

私は、いろいろなことに興味がいってしまって、一つのことに集中できない。
刺激に反応するとでもいうのか、新しいこと、面白そうなことを試してみたくなるのだ。
だからフットワークが軽く、トライすることはそれほど苦ではないのだが、その興味が長続きしなくて、また次の何かを探したくなる。
そして、誰かが何か始めたと知ると、自分も何か始めたくなってしまうのだ。

結果的に、いろいろなことを試してはいるが、これが一番というものがない。
そして、いつも周りが気になるから、落ち着かないし、何かに急かされている気がしてしまう。
だれに言われているわけでもないのにね。

いつからこうだったのだろうか?
ひとつの要因はインターネットの普及かもしれない。
良くも悪くも情報が多いから、どうしても反応してしまうのだ。最近はそれに気づいて、意図的にネットから遠ざかる時間を作っている。

ただ、それだけでは物足りないと思っていたら、「あなたのような人は横へ横へ興味がいってしまうから、縦に興味を追及していくといい。そのためには、分厚い本を読んでみるといいよ」とアドバイスをもらった。
薄くて読みやすい本ではなく、分厚くて字がたくさん書いてあって、いつまでも読み終わらなそうな本。
ジャンルは何でもいいそうだ。学術書でも、小説でも、実用書でも。

そういえば、子どもの頃はそういう本が好きだった。
終わりがないからいつまでも本の世界に入っていられるからだ。
最近は速読などはやっていて、いかに短い時間で本を読むか、を気にしていたけれど、自分には向かないと思っていた。

そうか、では、分厚い本を読もうと思ったが、本棚には最近はやりの字が大きめの実用書ばかりで、重厚な本が見当たらない。

本を読んでいたつもりだったけれど、あまり読んでいなかったのかもしれない。

ふと、ほかの本よりも明らかに厚い本が1冊、棚の奥にひっそりと置かれていた。
『ソフィーの世界』
気になって購入したけれど、数ページで挫折した本だった。

そう思い返すと、哲学や心理学に子どもの頃から興味があった。
得体のしれない心というものが何なのか。
自然の仕組みは哲学で解明できるのか。
結局、哲学ではなく生化学に進んだのだけれど。

ともかくこの1冊をじっくり読んでみよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?