松浦理英子──同化する娘(後編)|三宅香帆
今朝のメルマガは、書評家の三宅香帆さんによる連載「母と娘の物語」をお届けします。今回は松浦理英子の小説をめぐる考察の後編です。短編小説「肥満体恐怖症」は、肥満体質の母を病気で亡くした主人公・唯子が肥満体の同級生たちから持ち物を盗む話です。主人公を通して、母から娘だけでなく、娘から母への感情にも同性愛的な愛情が存在することを示唆していると指摘します。
(前編はこちら)
三宅香帆 母と娘の物語
第五章 松浦理英子──同化する娘(後編)4.侵入を許す娘 ──「肥満体恐怖症」