『オン・ザ・ロック』──浮世離れした「彼女の物語」から「私たちの物語」へ|加藤るみ
今朝のメルマガは、加藤るみさんの「映画館(シアター)の女神 3rd Stage」、第9回をお届けします。
今回ご紹介するのは、巨匠フランシス・フォード・コッポラの娘、ソフィア・コッポラ監督の最新作『オン・ザ・ロック』です。
昔ながらの破天荒な父と現実主義者の娘がマンハッタンの夜を駆け巡る冒険を面白可笑しく描いた本作。今までスーパーセレブ独特のきらびやかな世界観を描いてきた彼女の作風にはいまいちハマれなかったというるみさんですが、本作は傑作だと太鼓判を押します。