第四章 オルタナティヴな近代性――中国小説の世界認識(後編)|福嶋亮大
本日のメルマガは、批評家・福嶋亮大さんの連載「世界文学のアーキテクチャ」をお届けします。
『水滸伝』や『三国志演義』といった作品がどのように読み解かれたのかを通じて、近世の中国文学と批評のあり方について分析します。
前編はこちら。
福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ
第四章 オルタナティヴな近代性――中国小説の世界認識(後編)5、一六世紀のコミュニケーション革命 以上のように、中国の「小説」はその周縁性ゆえに、オーソドックスな文化的分類体系を攪乱してきた。この文化のへりにあ