松浦理英子──同化する娘(前編)|三宅香帆
今朝のメルマガは、書評家の三宅香帆さんによる連載「母と娘の物語」をお届けします。同性であるがゆえに娘に強い同一化を求める母娘関係は、これまで様々なフィクションで描かれてきました。今回は小説家・松浦理英子の作品で描かれる母娘関係を手がかりに、同一化欲求を超えた「愛情」を望む母娘関係について、前後編で考察します。
三宅香帆 母と娘の物語
第五章 松浦理英子──同化する娘(前編)1.母娘と「ヘドロのような」同一化欲求母と娘の関係と、父と息子の関係の何が最も異なるのか。
もちろんそ