ジャンヌダルクと”ユリの守護者”の関係とは
長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉
第1章 4、金の鉤爪、銀の斧⑥
ソファに座る前に秋山は床に落ちているトートバッグを拾い、目の前のテーブルに並べていく。
もっとも狭い洲国ながらも50ヵ所以上もの行政区画に分かれたこの国では、移動すればするほど人の記録は追い難くなる。だからこそ一族が同地域に集まりやすいし多い。そしてだからこそ、認められていないのにもの関わらず隙間から魔界人が入りやすいのだ。
電源が入っていないスマホにタブレット、ステンレスボトルと紙コップの