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獣の時代

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このマガジンは。。。 かつて世界の始まりと共に生まれた神の獣・神獣『亜の獣』とその配下である4匹の獣の力を受け継ぐ『聖獣』と呼ばれる存在、それを排除しようとする神獣を封じた現神獣…
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記事一覧

信じる力、それは目に見えぬ力。生き残るための力、それは手に入る力。どちらも闘う力…

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第1章 7、霧の向こう側② 「これ以上詳しく話して…

和高
1年前
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緊張感が増すばかりの山小屋の中で、砥上親子だけが不自然なほどの冷静さを保っていた

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第1章 6.暗き森⑤  山小屋の中の空気が、一気に警…

和高
1年前

求められるモノ、その対価

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第1章 6、暗き森④  暗く湿り気のある空間で、篝…

和高
1年前
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そして、彼女は禁足地とされる島へ

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第1章 6、暗き森③  大きな石の影から出てきた男…

和高
1年前
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静かすぎる森に、彼らの不安の心が沁み出していく

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第1章 6、暗き森②  ひとり小屋の中に残された砥…

和高
1年前
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何気ない記憶の正体、表れた不安。生きるための逃走を再開。

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第6章 暗き森①  初めて聞かされた父親の出自に、…

和高
1年前

父親から明かされる、奇妙な砥上家のルーツ。

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第1章 5.砥上家⑤  砥上遥希には家族がいなかった。  もちろん生まれたからには両親はいたしおそらく兄もいた。 「おそらくって」  自分の兄弟の有無について副詞を使うのは変じゃないかと砥上はちょっとだけ呆れた。 「記憶が曖昧なんだよ。いたような気がするが、確証がない。きっと幼い頃に別れたんだと思う」  その幼い頃のある日、ひとりの男が訪ねてきた。台所の柱の影から玄関で対応する父親の背中を見ていた彼は母親に呼ばれ、買い物に行くと勝

逃げた先は暗く小さな山小屋だった

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第1章 砥上家④  出現した先は、真っ暗闇だった。…

和高
1年前
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砥上家、急襲される。

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第1章 5、砥上家③ 砥上逍遥は困っていた。  気…

和高
1年前
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"再会"と呼ぶにはあまりにも短い時間。

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第一章 5.砥上家②  そろそろ陽が沈む時間だった…

和高
1年前
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カエル男とサイボーグ男

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉第1章 5.砥上家②  これまで記録した分と、自分…

和高
1年前
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境界警備官・錐歌のお仕事

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉 第1章 5、砥上家①  秋山のアパートを出たと…

和高
1年前

命をかけて友の魂を託す。それがなぜ自分なのか。生きていたら彼女は話してくれるだろ…

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉 第1章 4、金の鉤爪、銀の斧⑦ 共に戦ってきた仲…

和高
1年前

ジャンヌダルクと”ユリの守護者”の関係とは

長編ファンタジー小説 獣の時代〈第1部〉 第1章 4、金の鉤爪、銀の斧⑥  ソファに座る前に秋山は床に落ちているトートバッグを拾い、目の前のテーブルに並べていく。  もっとも狭い洲国ながらも50ヵ所以上もの行政区画に分かれたこの国では、移動すればするほど人の記録は追い難くなる。だからこそ一族が同地域に集まりやすいし多い。そしてだからこそ、認められていないのにもの関わらず隙間から魔界人が入りやすいのだ。  電源が入っていないスマホにタブレット、ステンレスボトルと紙コップの