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学校づくりの探究ノート

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#教育

フェーズ01の終わり、そろそろ次の役割へ。#高校日記

都立第一商業高校で学校改革をはじめてから、2年目の後半にさしかかっている。まずは3年間と仮決めしたこのプロジェクトも、あっという間に後半戦になったようだ。 そんな今週、学校改革をすすめてきて、はじめての嬉しい気持ちになった!うまく言葉にできないが、この感覚は二度と味わえない気がしてならない。これまでは課題をクリアしたり、とても嬉しい出来事がおきたり、その一つひとつの「変化」に対する喜びだった。しかしこの感覚は、一言でいえば、はじめて建てた建築物が竣工した建築家のような気持ち

教師と生徒という二元論をどう超えるか、ランシエールの『無知の教師』から考えてみた。

今年度は毎週高校に通うことで、NPOという構造的な外部性や介在的な性質のなかでの<課題解決>との向き合い方について、もやもやと考えてきた。問いの起点は、生徒たちの名前がなかなか覚えられないこと、同時に生徒たちから自分自身への関心も薄かったという壁だ。授業が終わると気を張っているのか、どっと疲れる自分がいた。 それは、これまで一日限りの出張授業を届ける機会も多かったため、たった一度の時間のなかで生徒たちの状況を把握・判断し、できる限りいい時間を届けたいと思うゆえ、「相手を変えた

先生の多忙化をふまえて注目したい「Student Agency」というOECDの概念について

最近、先生たちから「子どものニーズが多様化していて、突発的な事案が増えてきている」と聞くことが多くなっている。 ほんとは集中したいときにもトラブルや対応がしょっちゅう入るし、中々腰を据えて時間を確保するのは学校の中で限られていると。教材研究も本当はもっとしたいけれども、特に15時以降の下校時間は忙しく、個別対応とホームルームと、会議とそれから保護者対応と色々重なって、部活動が始まって見に行ったりしていると、バタバタしているうちに日が暮れる。教員という仕事は、教壇に立ちながら事