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プリムスP-136Sを買ってしまった

最初は同じプリムスの2243バーナーを買おうと思っていたのだが、検討しているうちに目移りして、P-136Sを買ってしまったのだ。

もともとの動機は、テールゲートランチのときなど、2人用として使う1.3ℓのケトルや0.9ℓのコッヘル類が安定して使えるゴトクを備えたシングルストーブが欲しいということであった。

現行で持っていたのはスノーピークの「地」シングルストーブであったので、ゴトクの径が小さく、ソロ用のコッヘルならふつうに使えるが、やや大型のケトルなどを置くにはちょっと厳しいのであった。

そういうわけで、ゴトクがもう少し大きな2243バーナーを買い足してみたらどうかと思っていた。しかしやはり直結型なので、重心はやや高くなる。機能的にはまあまあであるが、「う、これは欲しい」というインパクトにはやや欠ける。トラディショナルなデザインではあるけどね。

それで同じプリムスの他の機種を検討していたら、燃料パイプがプレヒート構造になっているP-136Sに行き当った。ゴトク径は156mmくらいあるし(2243は120mm)、冬場のアウトドアでも火力の点でアドバンテージがある。もう10数年も前だけど、真冬に山梨の標高700mくらいの山里でスノーピークの「地」を使おうとしたら、ガスがふつうのものだったせいもあるけれど、火力がひどく弱かったからね。

P-136Sは、画像にあるように、燃料パイプがバーナーに入る前にバーナーの周囲を半周ぐらいしていて、プレヒートできる構造になっている。ホワイトガソリンのストーブにこうした構造がよく見られるが、ガス式ではあまりない。このことで、寒冷地であっても一定のヒート効果が得られると考えられる。ルックス的にもこの機構は魅力的だ。

で、きょう、きのう届いたP-136Sを開封して、早速点火してみた。バーナーは直噴型なので、2243のように広い面積をカバーできるわけではないが、イワタニジュニアコンパクトバーナーよりは、炎の径は大きそうだ。

折り畳み式のゴトクはやや材質が薄いような印象を受けるものの、径は156mmと充分にあるから、2人分の湯を沸かしたりするコッヘル類は十分に置けるだろうとみた。ためしに1.3ℓのケトル(中身は空のままだが)を置いてみたら、ぴったりの感じだった。

分離型のシンブルストーブを買うのは初めてで、ストーブ自体、もう10年も入手していないので、年甲斐もなくワクワクしてしまった。どういうわけか、アウトドア関係の火器には言い知れぬ魅力がある。

親しい友人がP-136Sのホワイトガソリンタイプのストーブを持っていて、彼が言うには「五徳のデザインとこの燃料チューブのカーブがSF映画に出て来そう」ということなのだが、偶然にも私も同じことを考えていた。

「エイリアン」のリプリーらがコンバースのバスケットシューズを履いていたように、プリムスのP-136Sが使われていてもおかしくない。日本製の器具は信頼性は高いものの、こういう存在感はなかなかないのだ。このP-136Sはエストニア製である。

おかしなことにP-136Sを見ていたら、昔よくやったような、誰も自転車で行かないような山里に行ってシングルストーブで昼飯を作り、コーヒーを淹れるようなことをまたやってみたくなってしまった。

腰の具合もだいぶ良くなったし、近いうちにP-136Sを持ってまずは近場の野外にでも出掛けてみようか。

プレヒート用の燃料パイプがバーナーヘッドの周囲を回っているあたり、ひと昔前のガソリンストーブのようだ。対してゴトクは未来的なデザインである。



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