珍事/わが家の大雨停電被害

6月3日の未明、私の家を含む1000戸あまりの住宅が停電した。午前1時過ぎ頃である。その前からずっと強い雨が降り続いていたので、その影響であろうと思われた。

しまった、スマホを充電してから寝れば良かったと思ったが、あとの祭り。翌朝になれば回復しているであろうと思ってまた寝た。

しかし朝になっても停電は復旧していない。中部電力のサイトを見ると、一帯が停電しており、原因不明で調査中となっていた。

PCは使えないし、スマホは充電できないし、トースターも使えないってことで、朝食のパンはホットサンドメーカーで焼くことになった。これはかみさんが美味しく作ってくれたというものの、停電が解消しないことにはどうにもならない。

10時過ぎにいったん電力が戻ったが、すぐにまた停電してしまった。とりあえずスマホに充電しておかないとまずいだろうということで、電池残量10%をきったスマホと充電コードをもって、近所のマックに車で行く。

充電しながら再度中部電力のサイトを見ると、当該地区の停電はすでに解消されたことになっている。こいつはいいと思って、買い物をあれこれ済ませてから家に戻った。

ところが家は相変わらず停電したままだ。おかしいなあと思って両隣の家に聞いてみれば、すでに電気は来ているとのこと。

これはおかしいということで、ブレーカーを見たら、なんとブレーカーが落ちているではないか。おかしいなあ、昭和のボロ家でアンペアが少ないとはいえ、まだエアコンも使っていないし、今朝方ドライヤーをフルパワーで使ったなどということもない。

そこでブレーカーを入れてみた。通電した。ああやっとこれで元通りだと思ったら、数分後にまた落ちてしまう。2度繰り返したが、同じ結果だった。

漏電ブレーカーは落ちていないので、漏電ではないだろうと思われたが、これはちとまずいと思い、中部電力へ電話しようと思ったが埒があかない。電話がつながらないのだ。知り合いの電器屋さんに電話してみたが、関係先の電気工事の人が来てくれるような感じではなかった。

そこで、以前屋内の電気スイッチやローゼットの交換で世話になった電気工事屋さんに車で出向いて相談したところ、すぐに来てくれることになってひと安堵。

しかしそこから先にまだ難事業が待っていた。

早速家の中の旧い配電盤を見てくれた電気工事店のAさん。漏電ブレーカーに異常がないのを確認して、原因を考えるが、よくわからないと言う。非常に珍しいケースです、と説明してくれた。

漏電だったら、そのほうが対処しやすいんですが、ブレーカーだとすると、しらみつぶしに怪しいところを見て回るほかない、だそうだ。どこかでショート(短絡)が起きている可能性がある。

昨夜の大雨以降そうなっているんだから、怪しいのは外だということで、まずは屋外コンセントとこれに接続されている機器を見るが、ここは問題がないようだった。

玄関の灯火も見てくれたが、ここも水がたまっているようなことはなかった。

次に、昨日の大雨で少々雨漏りした台所の出窓付近に近いところにあるコンセントの蓋も開けてくれたが、こちらも異常なし。

さて弱ったぞ。このまま原因が特定できないと、今夜も電気が使えないばかりか、この家に住むことができなくなる。ショートすると火災になる可能性もある。

正直なところ、私も頭を抱えたくなってきた。聞けば、中部電力が来てくれたとしても、こういう風に中を調べてくれるようなことはないと言う。ブレーカーを見るだけで終わり、ということらしい。

そこで今度は二つある漏電ブレーカーをそれぞれ作動させ、まずは二階の電灯線を復活させたところ、こちらは問題なし。

ということは、原因は一階のどこかなのだ。現時点でコンセントにプラグが刺さっている機器をしらみつぶしに調べる。オーディオ用の電源とか、ローゼットが少し欠けている電灯とか。

最後のほうになって、1階の和室に壊れたエアコンがあることを、かみさんの助言で思い出した。これは室外機があるから、雨の影響を受けている可能性がある。しかしコンセントを抜いてあるはずだと思いつつ、真っ暗な部屋の中に懐中電灯を持って入ってみれば……。

なんと、電源は入っていないはずだが、コンセントは差してあるではないか。だいぶ前にリモコンが動作しないので壊れていることを確認したときに、コンセントを抜き忘れていたのだ。

すぐに抜いた。それからもう一度ブレーカーを入れた。今度はブレーカーが落ちない。これまでは数分以内に落ちていたのだが、今度は大丈夫だった。

やれやれ、ここだったのか、ということで、しばらく様子を見てくださいと言ってAさんは帰っていかれた。それが15時45分頃。現在21時05分頃だが、以来ブレーカーは落ちていない。原因が特定できるまで一緒に探してくれたAさんのおかげである。ありがたや。

件の問題のあったエアコンでは、電源は入っていないはずだが、電気は室外機のほうまで来ていたのであろう。それが昨日の大雨でどこか短絡してしまったのだ。やれやれ。

電気が再び使えるようになり、昭和のボロ家ではあるが、この家にまだ住み続けられることが分かってホッとしたのであった。皆様もブレーカーが落ちたら気をつけてくださいまし。なお、台風で倒れたエアコンの室外機は不用意に触らないほうがいいそうである。電気が漏れている可能性があるからであろう。

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