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蕎麦の主題による簡単メシ

かみさんが実家に帰省中のときは3食自分で作っている。朝は食パンかフォカッチャをトーストして、冷凍ブロッコリーを茹でるか炒めるかし、シャウエッセンを茹でるか魚肉ソーセージを炒めるかして添える。

夜は白飯で、最近はメスティンの後片付けが楽な水蒸気炊飯を励行している。あらかじめ無洗米を水浸しておかなければならないのは手間だが、水蒸気炊飯なら、火加減一定で炊飯20分、蒸らし20分で食べられるので楽だ。蒸らし終わったら、ごはんにふりかけの「のりたまご」をかけ、温めておいた缶詰を開ける。「いわしの蒲焼」「いわしの味噌煮」なんかが主力だ。

昼はどうしているかというと、蕎麦なのである。蕎麦は天ぷらなどを添えたりしなければ、カロリー的にも都合の良い食品なのだ。

まず3合メスティンに湯を沸かす。鍋は片付けるのに気力がいるから使わない。キャンプ依存症なので、キャンプで使うコッヘル類を家の中でも使っているのだ。コッヘルだと、後片付けもあまり苦にならないのだ。

湯が沸いたら、蕎麦を一束入れてほぐす。私の食べている蕎麦の茹で時間は4分30秒だ。そのあいだに愛用の大型シエラカップ(600mlぐらい入る)にめんつゆを100mlぐらい入れておく。

茹で上がったら、茹で汁を100mlほどシエラカップに注ぎ、これでつけ汁は完成。1:1の希釈なのだ。

そして蕎麦の湯を切り、出来上がり。要するに「温かいざる蕎麦」なのである。これなら冬でも美味しく食べられるのだ。冷凍刻み葱でもあればつけ汁に入れるが、ここ数日は切らしているので致し方ない。

そういうわけで、家の中でもキャンプ用品を使いながら簡単調理しているのである。見た目的は家庭用の鍋や食器がいいのかもしれないが、所詮男の簡単メシなので、片付けが楽なほうがいいのである。

亭主のそういう行動が伝染したのかどうかわからないが、かみさんも毎日のようにホットサンドメーカーを使っている。ホットサンドを作るのではなく、ベーコンエッグなどをホットサンドメーカーで焼くのである。

キャンプ用のコッヘル類の良いところは、たいがいのものが吊るして掛けておくような具合に作られているので、洗ったあともそのまま吊るしておけばいいということなのだ。野外用機器なのであまり所帯じみていないところもいい。私は花柄のついた鍋とかが嫌いなので、うちにはそういうものはない。

人生は所詮キャンプなのだ。この世は仮住まいのようなものなのだ。亡くなった友人もそう言っていたことを思い出す。


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