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【東神楽町地域商社への道】先進事例を学ぶべく、鶴居村に視察へ行ってきた!~備忘録的まとめ~

北海道東神楽町の地域商社立ち上げへ準備をしていますが、その一環として、グリーンツーリズム・観光の先進事例を学ぶべく、先日町内で実施したシンポジウムへ講師として来ていただいた、服部政人さん(NPO法人 美しい村・鶴居村観光協会事務局長)のいらっしゃる鶴居村へ農家と役場の職員と訪問し、様々なことを学ばせていただきました。とはいえ楽しすぎてあっという間の1泊2日でしたので、備忘録的に活動のまとめを書きます。

鶴居村を選んだ理由と村の概要

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写真は鶴居村の観光案内+物販販売のお店「鶴居たんちょうプラザつるぼーの家」のソフトクリームです。酪農地域のソフトクリームは、まぁうまい!
 鶴居村は北海道の東側に位置していて、大まかな位置は下記写真のミントの場所になります。この料理は、今回伺ったメインの訪問先「ハートンツリー」での夕飯に出てきた自家製チーズです。北海道のプレートの上に、鶴居村の位置にミントが1枚置かれている演出でした。

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この鶴居村を今回視察先として選んだ理由は、東神楽町との共通点があることもありました。人口や面積は全然違いますが、観光目線で考えた時に、
 ・農業が主産業
 ・電車が通っていない
 ・空港から近い
 ・地方中枢都市に隣接
という点が2つの街の共通項でした。
共通項がある中で、色々と視察・体験などを受けさせていただくことで自分の町に置き換えて考えることが多いのではないかと考えたからです。
 ちなみに、鶴居村は人口2,500人、丹頂鶴1,800羽と人と鶴が共生する村です。農業の主力は酪農で、村を走っていても田畑はほとんど見ることがありませんでした。人口は東神楽町の1/4なのに面積8倍・・・東神楽町から考えるととてつもなく広い村です。

ハートンツリーで地元の食と交流

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 訪問して最初に、鶴居村ふるさと情報館で簡単な村の説明を受けました。こうした村の説明をする場所、もちろん普段は行くことがないでしょうが、ちゃんと見に行くときにはあると分かりやすくて便利ですね。
 その後メインとなるハートンツリーへと向かいました(上記写真)ここは20年以上前から同地で経営しており、レストランとして始めて今では、宿泊・加工品の製造販売・料理教室などの体験プログラムなど様々なことを実施して地域をけん引する場所となっています。今では、世界中からリピーターが来るほどで、台湾やベトナムのインフルセンサー(SNSでのフォロワー数10万~100万人)の方等も訪れるお店です。その秘密は何なのでしょうか?それも今回の学びの1つでした。

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 ハートンツリーでも鶴居村の取組について再度説明をいただいた後は、夕食をとりながら交流会を行いました。東神楽町メンバーは取組内容や課題など様々なことを質問させていただきたくさんのヒントを得つつ、自分の町でやるならこうしたいああしたいこうできるなどと前向きな意見でも盛り上がりました!また、ハートンツリーでの交流の醍醐味は、世界中から来る方々との出会い。この日の夜は、フランス人の男女がおり、フランス人女性はシェフをしているとのことでこの日の食事も彼女がつくってくれたメニューもありました。個人的にフランスのマルシェにいつか視察に行きたいので、マルシェを見に行くのに良い季節や、マルシェで普段買い物をするかなども聞かせてもらえて良い出会いとなりました!
 下の写真の一番右のワインは、鶴居村で最近取り組んでいるワイン用ブドウでつくったワイン「クロンヌルージュ」(日本語で赤い冠:丹頂鶴のイメージですね)もいただきました。ワイナリーがまだ村には無い為、今現在は外部委託での製造でしたがとても美味しいワインでした。

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丹頂鶴を早朝から見る景観観光でも交流

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 2日目は6時半から活動開始!この季節ならではの、寒い冬、川からたちのぼる湯気、その奥からとびたってくる丹頂鶴が見れる絶景ポイント「音羽橋」へ行き、上の写真(では見えてませんが)の一番奥に鶴の寝床があり、丹頂鶴が飛び立つ様子を見に行きました。7時前についたらすでに先客がたくさん。多い時は300人近い方が一眼レフでの撮影や見にくるようです。この日は20名もいないぐらいでした。寒い(とはいえ今年は暖冬ですが)中、鶴が飛び立つのはいつかわ分かりません。寒い中1時間ほど耐えて見守っている中、ほぼ真上を飛び立つ鶴を下から眺めることができました。

 こうして橋があり、鶴が見れるポイントも景観を活かした観光になっていますし、メンバーで、「鶴はいないがとりあえず景観が良さそうな所に橋をつくっても面白いのでは」というアイデアもでたりしていました。そんな鶴を見ている中でも、ハートンツリーオーナーでありガイドツアーをしてくれている佐知子さんが、その場で一眼レフで撮影に来ていた方とお話をしはじめ、なんと一眼レフを覗かせていただくことができました。肉眼では黒い点でしか見えなかった鶴がはっきりと大きく見え感動でした。後で聞いたらお知り合いではなく、僕らに見てもらいたいと思って声をかけて許可をいただいてくれたようです。ちょっとした時間ですが、こうした交流は記憶に残る一幕だなと思います。

チーズ体験、インバウンドへのヒントは濃縮!

鶴を見てまたハートンツリーへ戻り、私が大好きなハートンツリーの朝食を食べた後は、これまた佐知子さんが先生となり「さけるチーズ」づくりも体験させていただきました。0ベースから始めると2日間かかるので、今回はもとになる牛乳のたんぱく質が固まった「カード」と呼ばれるものはすでに出来上がっている状態からのスタートでしたので、1時間もかからずに完成しました。この体験についても経験値が豊富な佐知子さんと話をしていると、特に外国人の方へ向けてやる場合はコツがあり、それは「短時間で面白いところをやる」ということでした。長時間やつまらない工程などが入ると外国人は好まないそうで、ぎゅぎゅっとクライマックス部分だけを凝縮した形でやってあげると喜ぶそうです。これは、東神楽町でのグリーンツーリズムには大きなヒントになりますし、私が少し考えている、飛行機に乗る前のあと30分でできる農作業体験でも活かせるなと思いました。

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ディスカッションとまとめ

 チーズ製造後は、服部さんご夫婦と最後にディスカッション時間を設けていただき、2日間の感想を参加者それぞれに述べてもらいながら、また服部さんご夫婦からも東神楽町へのヒントをたくさん提示していただきました。まだこれから1つ1つ処理して実行へという段階ですが、学んだことを活かして、いつかご夫婦に来ていただき東神楽町を体感してもらい感動させたいですね。
 観光は、「食・景観・体験・交流」の4つが大切だと服部さんには教わりましたが、やっぱりその中でもリピートしたい、誰かに伝えたいと思う程の印象に残る出来事は、交流の要素がとても重要なのではと思います。もともと有名な食材やスポットや映える建物、景色があるところは別だと思いますが、東神楽町のように、原石はたくさんあるけども磨きがまだまだかけられていない状態の中から次のステップへ行く為には、記憶に残る交流を生み出していきたいと思いますし、その為には、「交流をしてあげている」ではなく「交流をするのが好き」「知ってもらいたい」というつくり手側の想いと愛情こそが重要な要素だと、ハートンツリーに数回目でも改めて思いましたし、鶴居村が好きかどうか聞かれたらいまだによく分かりませんが、ハートンツリーが好きかと聞かれたら、全力で頷けると思います。なので、東神楽町が好きで、知ってほしいと思う方々と一緒に、良い観光・グリーンツーリズムを生み出していきたいと思います。

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