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No.302【盗難仏像の早期返還を求める意見書(案)】


令和6年3月定例市議会で、観音寺の地元議員作元議員から議員発議で意見書を四度提出頂きました。

👇意見書(案)
2012年10月に対馬市で盗難にあった長崎県指定有形文化財である対馬市小綱・観音寺の仏像「観世音菩薩坐像」については、2023年2月1日の韓国大田高等法院において「観音寺の所有権を認める」という一審を覆す判決が言い渡され、ひとまず安堵したところであった。

しかし、浮石寺はこの判決を不服として韓国大法院ヘ上告状を提出した。この上告は、日韓両国も批准している文化財の不正な海外流出を規制し、原産国や原所有国での保存・保護を原則とする国際条約に反し、不法であることは明白であり、到底受入れ難く強い憤りを禁じえないものであった。

2023年10月26日、大法院は当該「仏像の所有権は観音寺に存する」と、上告を棄却した。なお、新聞報道によれば韓国外務省報道官は同日の記者会見で「仏像の所有権は最終確定したものと承知している」と述べた。

対馬は古から朝鮮半島との交流の架け橋の役割りを果たして来た。また「朝鮮通信使に関する記録」は、2017年10月に両国で受け継がれて来た誠誠交隣の関係が評価されユネスコ世界の記憶へ登録された。

昨年2月25日には、約3年ぶりに対馬比田勝港と釜山港間の国際航路が再開し、今年4月からは厳原港航路も再開され、順調に交流も盛んになっている。しかし、この盗難仏像の返還がされない状況が続けば、その流れに水をさすことになりかねない。

我々対馬市議会は、本来の所有者である観音寺ヘ仏像が早期返還されることを強く願う。日本政府当局におかれましては、韓国政府当局へ向け、国際法を遵守し、盗難物件は正当な所有者たる観音寺への盗難仏像返還が一日も早く叶うよう、一層働きかけていただくことを要望する。



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