見出し画像

No.32【対馬グローカル大学Web講義を3本視聴しました】

これまで、アーカイブで以下の4本の動画を視聴してきました。
環境エネルギー論(38:54)、ボーダースタディーズ(53:42)、対馬と西表島に住んで感じる対馬の植生•植物の特徴(魅力)(55:46)、しまでくらし続けるために必要なこと(地域包括ケア)(49:56)。

今回は、一昨日と昨日の二日間で一昨日新たにアップされた以下の3本の動画を視聴しました。受講申し込み者限定で、著作権の関係もあるので、ネタバレしない程度に印象に残った点の概要をかいつまんで投稿します。

Ⅰ.《プラスチック学》(42:02)
素材•成形•用途から海洋プラスチックごみの再利用
㈱テクノラボ 林光邦氏

Ⅱ.《離島振興論》(1:00:30)
島づくりは人づくり
公益財団法人 日本離島センター 水昭仁氏

Ⅲ.《高齢社会のしまづくり》(48:40)
~社会イノベーションをデザインする~
明治大学自動運転社会総合研究所 地域創生部門リーダー 川井真氏


Ⅰ.《プラスチック学》
⑴海洋ゴミの90%は世界10河川から(内8河川は中国を通過)

 ただし、プラゴミの源となるプラ製品は西側諸国での製造物も多い
 ⇒プラゴミ(削減責任)の押し付け合いは意味がない
⑵海流に乗って日本海側に多く漂着
 ⇒首都圏の人達は意外に気付いていない
⑶再生できないプラゴミ対策
 ⇒多くの場合、脱塩や重金属付着が懸念され、補助燃料としてのサーマルリサイクル利用には不向き⇒重油をかけて燃焼処理、または埋め立て処理
⑷捨てられたプラスチックから作る捨てられないプロダクト
⑸マテリアルリサイクルの課題

①海洋ゴミは分別できない
 ⇒製造時にQRコード等でマテリアル表示をしても漂流や日光で消える
②大量のごみを有価物に生まれ変わらせる高い生産効率技術が必要
③海洋プラゴミには重金属が付着しやすい
 ⇒リサイクル製品の表面を保護(曝露しない)の必要
④ヴァージン素材と比較してエネルギー効率や二酸化炭素排出抑制で劣っていては意味がない⇒ケミカルサーマルよりメカニカルサーマルへシフト
⑹漂着ゴミを原料とした製品『buøy』
①意味:浮き(いつかなくなるために存在しているブランド)
②支える:本当に困っている漂着地の人を支える
③øからbuyを考える:大切なことは「捨て方¥ではなく買う時の『意識』」
ゴミから作ったからこそ、多くの人の手や手間がかかっているので高値となるが、それを納得してもらえる品質の商品の製造
⇒消費者にとって思い入れのある製品作り
⇒新しい消費行動の創出

〔感想(私見)〕こんな感じで対馬で導入できたらいいなあ
対馬で生産頂れば原材料輸送の際に二酸化炭素排出を抑制できますね。
フードマイレージ(地産池消)同様にウェイストマイレージ(地廃池消)という概念の普及ができないでしょうか⁉

対馬市内イベントで販売される食べ物の使い捨て容器を、京都の祇 園祭のように全てリユース食器に規制してはどうでしょうか⁉️対馬市のイベントの多くは各地の夏祭り等夏に集中しています。リユース食器の洗浄は、夏期休暇中の各イベント開催地の給食センターの食洗機に無添加石鹸を使って洗浄してはどうでしょうか⁉️

対馬市グローカル大学のWEB講演は、登録者以外は原則非公開ですが、それでは大変もったいない。この動画は公開し。海外を含む多くの方にご視聴いただきたい。そう心から思いました。


Ⅱ.《離島振興論》
 対馬市議会は、真っ先に国境離島新法制定にあれほど一生懸命に取り組んだのに、その法を活用した具体的な政策を準備できず、他の国境離島の後塵を拝している。まさに、法ができれば何か解決すると幻想を抱いていたかのようです。下のパネルの宮本恒一先生の語録は、対馬市や対馬市議会にとって大変耳が痛いお言葉です。

〔感想(私見)〕It's never too late to change.
    今からでもこの宮本先生の教えを噛みしめて、市民協働で将来ビジョンを共有し、そのビジョン実現に向けて、大いに国境離島新法を活用していかなくてはならないと強く感じました。

Ⅲ.《高齢社会のしまづくり》
川井氏が説明された内発的発展論は、今回の小職一般質問項目の地域循環型経済について、理念を他人にわかりやすくお伝えする大きなヒントとなりそうです。また、宮本憲一の内発的発展論は、対馬市でもやっとスタートし始めた『特定地域づくり事業協同組合』の理念と重なるようで、そういった意味でも勉強になりました。


〈鶴見和子の内発的発展論〉
☆(目標とすべき社会モデルは)「・・・外来の知識・技術・制度などを照合しつつ、自律的に創出される」

即ち、先進事例を学び単にそれをそのまま持ち込んでも上手くいかない。その地域のバックグラウンドと現状及び近未来を把握して、その地域の特性にカスタマイズして取り入れることが重要だと説いていると思います。

〈宮本憲一の内発的発展論〉
☆内発的発展とは「地域の企業・組合などの団体や個人が自発的な学習により計画をたて、自主的な技術開発をもとにして、地域の環境を保全しつつ資源を合理的に利用し、域内経済循環を重視し、その地域の文化・教育に根ざした経済発展をしながら、地方自治体と住民組織のパートナーシップで住民福祉を向上させる地域発展」であるとしている。
☆地域内産業連関によって内的な経済循環を生み出し、社会的剰余を福祉や教育、そして文化的な活動に配分する。

〔感想(私見)〕幸せとはなんぞや⁉️
田舎は田舎のデメリットを受容した上で、主観的に幸せを感じられるようになることが、今後必要ではないか。
金銭的(客観的)幸せの追求は、尽きることはない。
終末期に手術で治ることをいつまでも願うのではなく、残りの人生を楽しもうという気持ちに近づける=主観を欲求に近づける《キュアとケア》の関係と似ているように私には思えます。
『成功かどうかは他人が決めれば良い。
しかし、幸せかどうかは自分で決めれば良い』私はそう思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?