視覚障害者の読書について

 ここまで何冊か読んだ本の感想を記してきたが、今日は簡単に視覚障害者の読書方法について触れておく。

 視覚障害者が本を読むには、点字で読むか、録音図書を聞くか、あるいは文字を何らかの形で拡大して読む三通りが考えられる。
 もっともポピュラーなのは録音図書を利用することで、これなら点字を判読できなくとも、文字そのものが見えずとも誰でも簡単に利用できる。図書、雑誌を含めて数ある録音図書は、全国各都道府県にある視覚障害者向け情報提供施設と視覚障害当事者が会員として加盟している、インターネット上の専用データバンクに所蔵されており、そこから自由にダウンロードし読むことができる。
 仮にデータバンクにアクセスできない視覚障害当事者でも、その各情報提供施設に登録、申し込みさえすればいつでも借りて読むことができる。

 点字図書も同様で、先のデータバンクに点訳された図書データが所蔵されているので、そこから各自がダウンロードして所有するピンディスプレーと呼ばれる画面の文字がそのまま点字として浮き出てくる機器を使用するか、用紙に印字して点字本として手元で読むことも可能だ。
 ちょっと変わった読み方として、そのダウンロードした点字データをPC上のエディタに表示させ、画面読み上げをする音声合成に読ませて聞くといった方法もある。これは、録音図書を検索してその本が見つからなかったり、音訳のクオリティに難ありといったときに活用できる。

 これらの録音図書や点字図書の製作過程についてや、録音図書をどのような読書支援機器を利用して読んでいるかについてはまた改めて紹介することにして、とりあえず視覚障害者もしっかり本を読んでいて、機械に疎い私でもnoteにamazonの埋め込みまでできるようになったと軽くアピールのおまけまでつけて、本稿を締めくくることにする。

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