家族でドライブ

　高齢の両親と中年の私。
　家族でドライブと言えば、パパママと子供たちという若々しいイメージが想起されるが、お世辞にもフレッシュな取り合わせとは言えない。

　しかし、長年乗ってきたセダンからコンパクトカーに乗り換えるのを前に、若干片道３０分の道のりを走り、土曜日の昼食を楽しんできた。
　初めて訪れた欧風カレーの店で、美味しかったのもさることながら、愛車での最後のドライブというところに感慨を覚えた。

　車のオイル漏れが見つかったのは１月半ばのことだった。そこから修理に出すつもりでディーラーに見せに行くと、修理費やら車検やらでかなりの額がかかることが分かり、それならというのでそのとき父が目にとめたコンパクトカーを買う段取りになり、あれよあれよという間に乗り換えが決まったのだ。
　自分が運転するわけでもないのに、様々な車の試乗記やユーチューブを見るのが好きで、走りだの乗り味だの乗り心地だのあれこれと分かったような気になり後部座席に乗り込むのは楽しい。
　結局、父が目を付けた車の見積もりを即日作成して我が家を訪れた営業担当の行動力に感服して、それでも押し付けるところのない真摯な姿勢に好感を持ち契約に至った。

　来週、新車ではない新古車が、我が家にやってくる。