パワハラそもそも起きない編②問い掛け編|George’s Approach 2020 2nd-11
変容の時代に生きるビジネスパーソンに向けて、これからの時代にどうアプローチするか、具体的な方法やその背景にある考え方をお伝えする動画シリーズ「George’s Approach 2020」より、2ndシーズン「パワハラしない!させない!そもそも起きない!」の「パワハラそもそも起きない編②問い掛け編」をテーマに、代表取締役社長・島村仗志(ジョージ)のアプローチを、ナビゲーター・岡本直子(なおちゃん)が聴きます。
※本記事内に登場する人物の所属・役職等は動画撮影当時のものです。
~本日のテーマ~
岡本:今日のテーマはGeorge's Approach 2020 2ndシーズン「パワハラしない!させない!そもそも起きない!」シリーズの「そもそも起きない編②問い掛け編」です。
島村:前回と今回は、経営者もしくは部門長の方に向けて「そもそも起きない」編をお届けしています。前回の「基本的な認識の再確認」に続いて、今回は、パワハラがそもそも起きない組織作りに向けてのお問い掛けを、経営者や部門長の方にお届けしたいと思います。そもそもパワハラが起きない組織を作るための、あなたの初めの一歩をデザインするためにご活用下さい。
~3つのポイント~
島村:このGeorge's Approachは、そもそも大きくは「お問い掛け」になっていて、唯一絶対の正解をお伝えするというよりは、僕はこういうアプローチを取りますよ、ということをお伝えすることで、それ自体が大きなお問い掛けになっています。
今回は、この動画を、経営者や部門長といったトップの方に見て頂きたいと思っています。この問いを共有することで、ぜひ皆さんのアプローチを再確認していただくきっかけにしてほしいと思いまして、3つの問いを用意しました。
1つ目は、前回の「基本的な認識の再確認」でも少し出てきたことですが、「あなたにとって経営の目的とは何ですか?」という問いです。
これは、一般論や差し障りのない答えを準備していただきたいのではなくて、「あなたにとって」というところがミソで、「あなたにとって経営の目的は何なのか?」という問いと共に内省していただきたい。これを見て頂いたタイミングでの、ご自身のアンサーを言語化していただきたいと思います。
これは、最終的には、いろんな局面での意思決定の判断基準になってくる問い掛けなんですね。ぜひ、この問いと共に日々の言動を選択いただきたいと思います。
そして2つ目の問いは、「あなたはどんな組織を創りたいのか?残したいのか?」という問いです。「創りたい」か「残したい」かはどちらでも良いのですが。違う言い方をすると、あなたの経営のもとで、「社員一人ひとりは、どんな表情で仕事に取り組んでいるか?」ということですね。
これから一緒に創る組織であれば、「どんな組織を創りたいか?」という問いがフィットするでしょうし、ご自身の人生の物語の中で、今の組織での仕事がいよいよ最終フェーズに入ってきているのであれば、「残したい」という言葉を使っていただいてもいい。どっちでもいいんですけど、とにかく「どんな組織を創りたいのか?残したいのか?」ということを、よりリアルに情景を思い浮かべ、そのことに言葉を与えてみていただきたいと思っています。これが2つ目のお問い掛けでした。
そして、最後のお問い掛け、3つ目は、今回のテーマでもある「パワハラがそもそも起きない組織づくりのための、あなたの初めの一歩は何ですか?」という問いです。
これまで、「基本的な認識の再確認」や、上司の方・部下の方それぞれに向けた、パワハラが起きないためのポイントをお伝えしてきましたが、いよいよ具体的な行動を起こす初めの一歩です。もし既に着手されているのであればO.K.ですが、これからということであれば、ぜひその構想を行動に起こしていただきたい。
そのあなたの「初めの一歩」が、本当に今困っている、もしくは、これから困るかもしれない部下、あるいは、パワハラをやるかもしれない上司を救うことに繋がるかもしれない。ぜひアクションを起こしていただきたい、ということで、「あなたの初めの一歩はなんですか?」という3つ目のお問い掛けをさせていただきました。
なんかちょっと熱すぎるかな?
岡本:パワハラについて語ると、全体的に何か熱いみたいですけど、大丈夫です(笑)
島村:やっぱり、社員としてパワハラを受け続けたという、その経験がベースにあるので、そういった体験は、できればしないでほしい。している方も悪気はなかったと思うんだけど、同時に、もしかしたら…という想いが残っていたら、それはビジネスパーソンとして、体験しなくてもいいことのような気がするんだよね。
だから、みんなで力を合わせてそれがないようにする、そんな組織を創っていくという想いが、僕自身をコーチングの世界に導いてくれた。そんなこともあるので、思い入れが深すぎて、力が入り過ぎかもしれない。
~3つの問いへのジョージの回答~
岡本:「問い掛け編」ということで、3つの問いをポイントとしてあげていただきましたが、これは、この3つの問いに対するジョージの回答をうかがいたいですね。
島村:コーチングの効能と言うか、人にお問い掛けすると自分に返ってくるっていうのを、見事にやってくれてるねぇ。(笑)
僕にとって、経営の目的とは、「関係者一同の幸せ」で間違いないと思っている。もちろん賛否両論あっていいんだけど、そもそも、ビジネス、組織を運営する経営というのは、関係者一同の幸せのためにある、と決めている。
一般論としては、経営の目的は利益だ、という答がまだ多いと思うけど、これからの時代、変わってくると思う。利益は結果としてついてくるもの、という認識の経営者が、一人でも多く増えてくることを願っているので、「関係者一同の幸せが経営の目的です」と言い切りたいと思いますね。
岡本:これは「事業の持続可能性=経営の目的」だという動画*1でも別途、熱く語っていただいたので、こちらもぜひご覧いただけたらうれしいですね。
2つ目の「どんな組織を創りたい/残したいですか?」についてはいかがですか?
島村:これも非常にシンプルで、うちの会社のミッションでもあるんだけど、人や組織が本来持っている可能性が拓かれている、そんなに会社にしたいなと思っています。
岡本:ちなみに、今、それに点数を付けるなら何点くらい達成されていますか?
島村:またまた厳しいことを言ってくるね。(笑)でもね、ごまかしではなくて、本当に思っていることをお伝えしておくと、現状には100点満点で、満足しているんですよ。本当によくやっていると思っています。先ほどの幸せという観点でも、今ここまでのことは満点をつけたいし、同時に、これからのことに関しては常に0点と言うか、改善の余地しかない、そんな感じでいてね。
岡本:100点であり、0点。
島村:100点と0点が同時に存在している感じがしている。今、この瞬間は、本当に皆よくやってくれているし、実際に可能性が拓かれてると思うんだよね。でも、同時に0点と言うか、これからもっともっとやれることがある、つまり可能性について、可能性が無限大だと思ってる。だから0点になっちゃうというか、まだまだこんなもんじゃない。
岡本:ポジティブな0点。
島村:改善の余地しかないという意味で0点。そんな風にとらえていますね。回答になってるかな?
岡本:はい、ありがとうございます。どんな組織を創りたいか?については、「人や組織が本来持っている可能性が拓かれている組織」ということですね。
島村:さらに付け加えるなら、「みんな(実は)貢献したい」っていうこと。それは我が社だけでなく、すべての人たちがそうだと思うので、そのより良きものに貢献したいと思っている願いが体現できる、実現できる組織であったらいいなと思う。そんな風に感じています。
良い問いをありがとう。あ、僕が問いかけたんだっけ。(笑)
岡本:はい、ジョージの問いに、自問自答ですね。(笑)
じゃあ、自問自答シリーズの3つ目は「パワハラがそもそも起きない組織づくりのための、あなたの初めの一歩は何ですか?」です。
島村:これも本当に現在進行形で、会社の中にそういうプロジェクトを立ち上げようとしているところです。
今回の「しない!させない!そもそも起きない!」という、この3つのフレーズをそのままタイトルにしたプロジェクトです。あ、でも、これが採用されるかどうかわからないのがうちの会社の良いところで(笑)、僕はこの案を出すんですけど、だいたい、その後の皆さんの代替案によって覆されるのが定番なんだけど。
メンバーやプロジェクトリーダーのアサインがすんで、これから、いよいよ内部的にも展開を本格化していきたいと思っているところです。
僕自身がアンテナを立てていくというよりは、仕組みでカバーしていく方が僕の経営のスタイルには合っているかなと思い、プロジェクトチームを立ち上げることにしました。これからこのプロジェクトが、また新しい生き物として、どんな風に、ウエイクアップという環境の中で成長していくかは、本当に楽しみだし、結果として、ウエイクアップに集う仲間たちがより安心して、自分のやりたいことにチャレンジできる、そんな環境にウエイクアップ自体が進化していったらいいなと思っています。
岡本:そのプロジェクトチーム自体も、全社の会議で、「こういうのを考えました、やります!」とジョージが発表して、そこからオープンに、メンバーの募集を始めたんですよね。
島村:そうだったね。まあ、テーマもちょっとヘビーかもしれないし、われ先に手が挙がるというプロジェクトではないけれど、これが大切なことだ、という認識は共有できたと思うよね。
岡本:名前は変えられちゃうかもしれないけど。(笑)
島村:名前は変わるだろうね。(笑)
岡本:とにかく始めました、と。
島村:でもね、名前が変わることに、最近はいちいち凹まなくなった。あまりそのことでは一喜一憂しなくなったね。これだけ、毎回、みんなからダメ出しをされるとね。(笑)
岡本:こだわりはなくなった、と。パワハラをなくす、という本質が進むことの方が大事ですからね。
島村:うん、「そもそも起きない」っていうのがいいかなと思っていて。もちろん、する側に回りたいと思っている人はいないと思うし、させようと思っている人もいないと思うので、「しない!させない!そもそも起きない!」というフレーズは、良かったと思うんですけどね…。
~最終回に寄せて~
島村:いよいよこのパワハラシリーズも、予定の回がここまでで、一応終わりつつあるんですけど。
岡本:最終回ですね。
島村:どうでしたかね?全部で10回くらいでしたか。
岡本:(シリーズ開始のお知らせを除いて)10回ですね。パワハラというテーマは、ありがたいことに、私はそんなにご縁がないと思っているのですが、向き合ってみると、それこそ、私自身も何かパワハラの連鎖を起こしているかもしれないし、無意識でやっちゃってるかもしれない。そのことを改めて確認したし、考える機会になったなと思います。
「自分は関係ない」ではなく、一度ちゃんと向き合ってみることで、パワハラのない、より良い会社をどう創るか、というヒントにもなるのかな、と思いました。
島村:もしそうであれば、やってみて良かったなと思うし、なおちゃんのいい突っ込みで、僕自身も考えが深まる、いい機会をいただいたなと感謝しています。
岡本:こちらこそ、ありがとうございます。
島村:視聴者の皆さまからのご意見や更なるご質問などがあれば、どんどんメッセージをいただきたいと思います。
George's Approachは、20年後により良いビジネスの現場をお届けしたいという願いでやっています。もちろん、毎回、言っているように、20年後のことは20年後の人たちに託さざるを得ないのですが、今出来ることにベストを尽くしたいという想いがあるのです。
そのころには、「パワハラなんて、平成、昭和の遺物だね。そんなことやってたのー?」と言ってほしいですよね。
岡本:そんなの死語だね、みたいな。
島村:何それ?みたいな。パワハラが、そんなところに位置づけられるような流れを、一気に、ここで皆さんと一緒に創っていきたいので、この動画がそのきっかけになったらうれしいと、心からそう思っています。
岡本:ありがとうございます。
~フォローアップ・クエスチョン~
岡本:今日は「パワハラそもそも起きない編②問い掛け編」をお届けしました。最後に、フォローアップ・クエスチョンをお出しします。このクエスチョンは今日お伝えしたことをお試しいただく際のヒントとしてご活用ください。試してみてのご意見ご感想やリクエストなども、ぜひYouTubeのコメント欄へお寄せください。
島村・岡本:ありがとうございました!
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