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宇宙とCo-Active Coaching®|<本質的な変化>を呼び起こす源

ウエイクアップでは、「宇宙視点からの意識の進化」というプロジェクトを進めています。その中で、「宇宙とCo-Active Coaching」をテーマに、CTIジャパン トレーナーの伊藤貴子(たかこ)と、企業のお客さまにCo-Active Coachingを提供している小西勝巳(かつみ)が語り合いました。

※本記事内に登場する人物の所属・役職等は動画撮影当時のものです。

~Co-Active Coachingとは~

小西:ウエイクアップのコーチングは、CTIジャパンが提供しているのですが、他のコーチングとちょっと違うところがあります。コーチングというと、目標があり、その目標を達成するためにどうしていくかをコーチとクライアントが対話していくもの、と思われがちですが、一味、違いますね。

伊藤:CTIのコーチングは、Co-Active Coachingというもので、Coという要素と、Activeという要素、この2つが同時に存在しているコーチングなのです。
Coは、人と一緒に、協働的に、ということ。

小西:Communication とか Collaboration とか、そういうところについている、Coという言葉ですね。で、もう1つのActiveというのは、行動、アクション、実行、という、動く感じ。

伊藤:この2つが同時にあるということは、全体性があり、コーチングとしての関わりの中にも、この両方があります。

小西:Co-Active Coachingが目指しているのは、「本質的な変化を呼び起こすこと」ですが、「本質的な変化」というと、このプロジェクト、つまり「意識の進化」につながる感じがします。

伊藤:段階的に成長していくというよりは、意識が変わることで行動が変わる、そんな変化が「本質的な変化」ですね。

小西:目から鱗が落ちる、というか、「ああ、そうだったのか」と思うと行動が勝手に変わっていく、みたいな感じですね。

伊藤:その本質的な変化に向かっていく道筋、方向性としてのコーチングのスタイルが3つあり、それがフルフィルメント、バランス、プロセスと呼ばれるものです。人に焦点を当てる時、その光を当てる方向が3つあるということです。
これから、その3つについて、語っていきます。

~「フルフィルメント・コーチング®」と宇宙~


小西:最初に、フルフィルメント・コーチングと宇宙について語ってみたいのですが、フルフィルメントって、どんなコーチングと言えばいいですか?

伊藤:フルフィルメントは、その人の中にある「響き」という、その人の中に自然発生的に動いているものにフォーカスする、尊重する、そんなコーチングですね。

小西:そこに光を当てて、増幅していくみたいなイメージですね。実は、宇宙の究極の構成単位は、振動する弦とか紐であるという理論(超弦理論)があります。それを踏まえると宇宙の本質は「響き」だと言えるのかもしれません。その振動の仕方、響き方で、いろいろな物質の個性が出てきて、それらが積み重なり、人の個性にもなる。響きとか振動とかというのは、本質的なことなんだな、と感じますね。

伊藤:その響きの源泉には何があるかというと、価値観とか、その人が何のために生まれてきて、自分がどういう風に生きようとしているのか、という根源的なものがある。それが響きとなって増幅されて、人の身体で表現されている。だから、宇宙の振動と、人の中の響き、というのは一緒のもののような気がします。そして、人によって響きも違うし、一人の人の中にもいろんな響きがあります。
Co-Active Coachingの奥底にあるものと、宇宙の究極の構成単位が一緒、という可能性はおもしろいですね。

小西:でも、日々の生活の中だと、自分の中の響きを、押さえている部分もありますよね。

伊藤:宇宙というか自然は、その響き、振動をそのままにしておくんだろうけど、人間は、自己制限的思考が押さえ込んでしまうことがある。どこか「このままじゃだめ」、という思考が響きを止めてしまうことも往々にしてある。Co-Active Coachingでは、その本来持っている響き、振動を解放していく、ということかな。

小西:その本来の響きを解放する、押さえずにどんどん出していくと、周りとも響き合っていきますよね。ああ、これいいチームだな、と思う時って、何とも言えない、この響き合いがある感じがします。

伊藤:違う響きと響きが、響き合って、大きな響きになり、ある音色になっていく。

小西:響きとか振動というものが、宇宙にもあり、自分にもある、と思うと、「ああ、確かに自分も宇宙の一部なんだ」と思いますね。


~バランス・コーチング~


伊藤:じゃあ、次のキーワード、バランス・コーチングに行きましょう。
バランス・コーチングでは、日常生きていく中での、状態とか出来事とかをどう見るか、という見方によって、出来事から受ける影響が変わるということ、そして、自分がどの見方をするかは自分が意識的に選べる、ということを大事にしています。
ものの見方、視点の力ってすごいな、と思っていて、その人の考え方、感情、気持ち、もっと言うならその人の身体、体調にまで、すごい影響力があります。

小西:なるほど、視点だけで。

伊藤:そう、視点だけで。でも、人は、自分がどんな「視点」でいるかということには、無自覚なんですよ。

小西:自分の経験で言っても、物事に対する見方が、自分では凝り固まっているなんて思っていなかったのだけれど、コーチングを通して、あ、全然別の見方もあるじゃないか、って思ったとき、驚きました。え、こんなにハマっちゃってたんだ、って。

伊藤:凝り固まっていたものの見方が変わる時って、それこそ、目から鱗が落ちるというか、目の前の世界の色が変わるというか……。今まで、グレーがかっていたものが、ものすごく色鮮やかで、こんなにビビッドだったんだなあ、という気づきがありますね。

小西:うん、そんな感じ。

伊藤:それくらい衝撃的で、かつ、瞬間的に起こる。ハッと気がつく。そして、それが意識の進化の瞬間でもある。だから、本質的な変化には不可逆性がある、というのかもしれない。

小西:ああ、もう元には戻れない、戻らないという感覚ですね。

伊藤:目から鱗が落ちちゃったら、もう一回拾ってはめないでしょ(笑)。もう、それ、いらない、自分の人生には、みたいに。

小西:このバランス・コーチングと宇宙の関係を思うと、「俯瞰」という言葉が自分の中で出てきますね。バランス・コーチングの中では、自分の状況を俯瞰するでしょう?こう、どんどん俯瞰していくと、宇宙の視点まで行くんだ(笑)、と思います。

伊藤:確かに、こうやって近づいて、ものを見ている時って、すごく細部は見えるけど全体は見えていない。俯瞰していくと、全体が見える、全体像がわかる。もしくは、この物事の向こう側が見える。
しかも、宇宙まで行っちゃうと、人生観も変わっているから、物事の見え方が、もうまるっきり違うんじゃないかと思いますね。

小西:この前(2019年7月)、縣先生(国立天文台准教授)のイベントで、Mitakaのソフトを見せてもらいましたが、すごいなあと思ったのは、宇宙の138億光年彼方から、銀河を経て太陽系を経て、地球、というスケールで見た時の、この地球のちっぽけな感じと、でもその中で生かしてもらっているこの自分、というのを俯瞰できたことでした。
また縣先生の話だと、1995年に太陽系外惑星が発見されたことによって、今まで地球に人類がいるということがすごく特殊だと思われていたのが、地球外生命もまあどこかにいるでしょ、という感じになったということです。これもある種の「思い込み」が外れて、知的生命体かどうかはわからないものの、でも、生命はどこかにいるよね、というのが科学界の大勢になったそうです。それを聞いて、あ、ほんとにガラッと変わったんだ、と思いました。

伊藤:それを聞くと、今まで「私たち」って言っていた範囲が狭い、って思える。もっと大きいサイズ、自分が知らない人を含めた「我々」という感じになりますね。

小西:「地球に住んでいる我々」みたいなね。

伊藤:そう、他の惑星にも生命がいるかもしれない、って知った瞬間に、変わる。そういう見方をしたら、見えてくる景色が変わってくるよね。地球で起きていることに対して、我が事になる。遠くのよその国で起きていることも、他人事とは思えなくなる。

小西:同じこの星で生きている者同士、というね。
あと、縣先生の宇宙の話を聞いていて、おもしろいなあ、と思ったのは、マルチバース。量子力学や超弦理論、それらを元にしたSFの世界などで、「並行宇宙」という言い方もありますけど。

伊藤:パラレルワールドだっけ?あれおもしろかったよね。

小西:多世界解釈/並行宇宙/パラレルワールド、それが物理学や宇宙論では、普通に語られ始めているようです。この大宇宙の外にも、また別の宇宙があって、無限にあるかもしれない。無限にあるとしたら、どこかには、自分と同じ、自分のコピーみたいな人たちが、また無限にいるかもしれない。

伊藤:じゃあ、宇宙が100個あったら、100人のかつみちゃんがいるんだ(笑)。

小西:そして、それぞれの自分が、悩みとかやりたいこととかがあって、同じようだけど、ちょっとずつ違うかもしれない、とかね。自分が「こんなことやりたいな」と思ったとすると、もしかしたら別の宇宙にいる自分は、もうすでにやっているかもしれない。バランス・コーチングでは、そんなことも思いましたね。

伊藤:としたら、何が変わるのかしら?ここには、「やろうかな、どうしようかな」と迷ってる自分がいる。別の宇宙には、もうやっている自分がいる。

小西:と思った時に、「ちょっと待てよ」と。こうやって、今、自分がそれに気がついた、ということは、もしそれを自分がやったら、それはもう「それをやっちゃってる自分」になれるんじゃないか。今この宇宙にいるのは「迷ってる自分」、「やってる自分」は別の宇宙にいる、と思ったけど、実はこれは逆だったかもしれなくて、気がついたってことはもう「やってる自分」なんじゃないか。
それは、もしかしたら、「選択」かもしれないな、と考えたんです。

伊藤:どの「自分」でこの瞬間を生きるか、を選べるということね。

小西:そうそう、「やっていいんだあ」みたいな。

伊藤:「やれるかな、どうしようかな」というところから、「やれるんだ、やれているんだ」というところに、もう行っちゃうんだものね、意識が。

小西:自信にもなるし、大げさにいうと、意識の進化かもしれない。自分がやらなかったら、どこか別の宇宙の自分がやる、だったら今この自分がやろう、みたいな(笑)。

伊藤:それを見たら、ああ、うんうん、てね。そのうちもう、どっちがどっちだかわからなくなったりするかも知れないしね。おもしろい。
宇宙は、マルチバースとして、いっぱい宇宙があるってことをイメージするだけでも、ものの見方に、すごく影響する感じですよね。「隣の宇宙で生きている私だったら、どうするんだろう?」と。そうすると、今の自分だけではない選び方、選択の基準がでてくるかもしれない。

小西:バランス・コーチングと宇宙、話が止まりませんね。


~プロセス・コーチング~


小西:じゃあ、次は、プロセス・コーチングにいきましょうか。

伊藤:プロセス・コーチングのキーワードといえば、「今」と「共にいる」。これは、今というこの瞬間に、ただただ、ただただ、存在し続けている、ということなんです。

小西:過去とか、未来とかじゃなく、今。

伊藤:この「今」というところにいてみると、ふだん気づかないけれど、「今」って、ほんと、瞬間瞬間の繰り返しで、ただひたすら、時が流れていくわけじゃない?そのひとつ一つにフォーカスしていくと、日常、ばーっと流されてしまっている自分の中に起きている、いろんな感情の変化とか、自分の身体の感覚とか、自分が感じているものを、しっかりと体験できる。あ、こういうふうに刻々と変わっているんだね、ということがわかる。

小西:それが、「プロセス」という言葉の由来なのでしょうね。

伊藤:普段は、「今」にいるということがあまりなくて、「次、どうしよう」とか、「あの時は、どうすべきだったのか」とかに、なりがちですからね。

小西:「今、ここ」ということと、さっきの宇宙の話を考えると、「138億年も前にこの宇宙が始まって、まさに、今ここで、こう人生を生きさせてもらっている」という思いが湧いてくるんですよ。

伊藤:138億年と考えたら、その中の自分の一生なんて、こんなちっぽけな、瞬きくらいもないくらい?人の一生って、そのくらいのものなんだけど、これだけいろんなことがあるじゃないですか、生きていると。こんな尊いことはない。今、というこの瞬間に、その人、そしてその人の人生という、すべての尊さがここに存在している。

小西:たとえ、楽しいことばかりじゃなくて、苦しいこと、つらいこともあるとしても。

伊藤:最後に、自分が死ぬときに、「ああ、生まれてきてよかったなあ」と思って死んでいきたいのであれば、やっぱり、今を大事に生きよう、と思いますよね。

小西:大事に、味わいたいってね。

伊藤:「今」という時はすごい。「今」に、すべてがある。

小西:「『今』にすべてがある」、それはどういうことか、もう少し話してもらっていいかな?

伊藤:「今」って、刻々と移り変わっていくから、瞬間をとらえることはできないのだけれど、でも間違いなく、「今」っていった“時”には、私の生きてきた過去もここにあって、そして、ここは未来にもつながっているような気がする。そうすると、「今」っていうのは、過去も未来も全部ひっくるめて、ここにある、という感じ。過去をなかったことにしたら、たぶん、この「今」じゃない。

小西:おもしろいですね。今ここに、過去も未来も、ある。

伊藤:そう、全部、ここに凝縮されている。

小西:そう思うと、自由になれたりするのかな?

伊藤:そうですね。生きていく中で「消したい過去」もあるわけですよ、誰しも。ワッて叫びたいようなね(笑)。でも、それがなかったら、この「今」が今じゃないような気がする。そう思うと、そういう「消したい過去」も、消してしまいたいと思っている自分もひっくるめて、なんか、愛おしいというか。

小西:138億年というと、あまりに長いので、呆然としてしまうけれど、でも、この長い歴史を持つ宇宙の中で、今ここに生まれて、大変なこともあったけれど、いろんな経験をさせてもらっている、というのは、何か意味があるのかな、と思うんです。そうすると、この人生を十分に経験して味わいつくそう、そう思いますね。

伊藤:意味があるかないか、なんてどこにも正解もなければ、保証もない。だとしたら、意味があると思って生きて、その意味を見出していく、という生き方もいいと思う。

小西:ここに命を与えられた役割というか、まあせっかく生まれてきたんだから、しっかり味わおうよ、ということ。それが、宇宙の流れの必然かなあ、と思う。

伊藤:ビッグバンがあって宇宙がバーンと広がっている、そうすると、この広がりって、何か時が進んでいるような、時の現れでもあるような気がしています。私たちのこの命も、地球も宇宙も、生命、エネルギーは、どこかに向かって動いているんじゃないかな。
プロセス・コーチングでは、感情をエネルギーととらえていて、そのエネルギーは、その人の中にあり、それは、本来行きたがっている方向性を実は持っている、と考えます。でも人は、「こんな自分じゃダメ」とか「こんな過去は消してしまいたい」とか、無意識に押さえ込んじゃう。それで、本来エネルギーが行こうとしている方向になかなか動けない、ということがあるような気がします。
プロセス・コーチングというのは、そのエネルギーの解放でもあるし、そのエネルギーが本来行きたがっている方向に行くために、「今」を経験する、ということかな。

小西:何か、宇宙の目に見えないエネルギーと、つながっていそうですね。
「宇宙の目に見えないエネルギー」というのは、この20〜10年くらいに出てきた仮説で、目に見える物質は5%くらいしかなくて、ダークマターという「わからないけど何かある」「まだ観測できない」物質が27%くらい、さらに、宇宙の拡張を加速していると考えられる仮説上の、未知のエネルギー=ダークエネルギーが68%くらいの比率らしいですね。
そういう、宇宙の3層構造の話と、さっきの、人の中のエネルギーの話が、何か重なる気がします。

伊藤:これは私の勝手な感覚だけど、人の中には、頭というか思考、そしてハート・感情、それにそういうものでは表現できない魂・スピリット、というものがあると思っています。
それらがバラバラにいろんなことを主張すると、自分の内側がカオスのような混乱になって、整わない感じとか迷いが出てくる。逆に、その3つがピタッと合うと、瞑想している時みたいに、何かスーッと通って、自分の内側がすごくシンプルで明確になるような気がします。そしてそうなると力強さも出てくる。
Co-Active Coachingの、4つの礎(コーチが拠って立つスタンス)の中に、「その人すべてに焦点をあてる」というのがありますが、人の中には思考もあればハートもあり、そして魂もある、そのすべてがあって人なんだ、ということと、この宇宙の階層構造の話がつながっているなあ、って思いますね。

小西:人間も宇宙の一部、いや、宇宙そのものですしね。

伊藤:コーチングで言っている「本質的な変化」って、さっきのダークマターとかダークエネルギー、目に見えないけれども存在しているもの、人の中にあるそういう領域に関わっている気がします。コーチとクライアントが共鳴しながら、そこを扱っているということなんじゃないかな。


~最後に~

伊藤:私たちは、「意識の進化って、どこに行くんだろう」ということをテーマにして、いろんな人たちとコラボレーションして、対話しながら探求をしているけど、人の意識が「行きたがっている場所」というのが本当はあって、まだそれをつかみきれていないということなのかもしれませんね。

小西:最近のSDGsの動きなどを見ていると、次に行きたい方向が、なんとなく見えてきているような気もしますね。

伊藤:地球上で起きていることが、「さあ、次に行くよ。次の意識のステージに行くよ」って言っているような感じもあるし。私たちのやっているコーチングも、そのために一役買っているのかなとも思いますね。

小西:そうそう。

伊藤:それを信じて、これからもがんばっていきたいですね。

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