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初めての霜取り  386

風もなく、蒸し暑い曇りだった今日。

そんな日にひとり、黙々と「霜取り」をしていた。

うちには台所の主力冷蔵庫の他に小さな冷蔵庫があるのだけど、その小さな冷蔵庫にはこれまた小さな冷凍ゾーンが付いている。
製氷機が3枚くらい入るかな?というくらいの小さなものなのだけど…ちゃんと氷ができるので、真夏には重宝している。

重宝してはいるのだけど、秋口からその冷蔵庫の開け閉めの機会がグッと減り、油断していたら…冷凍ゾーンがもこもこと氷に覆われて、冷凍ゾーンの小さな戸が開きづらくなっていた。

お店のアイスクリームの冷蔵庫でよく見る感じの白い氷のもこもこ。
ちょっとガシガシすればポロッと取れるかな?なんて甘い考えでいたのだけど…
一応…と思い、霜の取り方解説なんかを調べてみたら…

どの記事にも「ガシガシはNG」と書いてある。(機械を傷めるから)
…わたしみたいなのが多いってことだな、調べてよかった…と納得だった。

じゃあ、どうやって氷取るのさ?と言うと…
タオルをアッツアツにして氷を溶かして絞る、を繰り返すというなんともレトロな(?)方法が勧められていた。

あー…原始的というか基本だなー…時間かかるやつだなー…なんて後回しにし続けていたこの作業。
今日、はたと思い立ってやってみることにした。



霜取り…人生で初めての霜取り…。
まぁ、そんな大袈裟なことでもないけれど、この作業って霜取りって言うんだ…昔の冷蔵庫では当たり前だったのか?なんてぼんやり考えながらアッツアツのタオルを作る。
電子レンジを普段使わないので、鍋に沸かしたお湯にタオルを入れてゴム手袋装着のもと勢いで固く絞る!そして熱々のタオルで霜を包みに走る!を繰り返していた。

蒸し暑さが5割増しに感じられる。
作業をしてみてわかる霜取り機能のありがたさよ…。


何度も繰り返すうちに、凸凹がやっとフラットに近づいたところでわたしが電池切れ。
全てを取り去る前にギブアップして、後日仕切り直すことにした。

霜があったら扉が閉まらないのはもちろん、いつの間にか当分動かさない製氷機を抱え込んで霜が大きくなっていくことや、その霜の上に若干傾いて置かれた製氷機は随分前に入れたはずの水が氷にならずにそのまま残っていたりと色々驚いた。

こんな小さなお手入れをいいタイミングで続けて維持してたってことだよねーと、つくづくマメな人を尊敬する。


夕方、まぁまぁの消耗度だったその作業のことを旦那さんに「もうさぁ…」なんて話したところ「じゃあ、電源抜いて溶けてもらうしかないねー」とサラッと言われてこちらが凍りついた。

…そうしていたら、アッチアチの火傷しそうな思いも、汗をかきながら何度もシンクと冷蔵庫の間を行き来したことも、ぜーんぶ必要ないってことだ。

…その手があったか
凍りついたわたしは相変わらずの蒸し暑さでもすぐには解けなかったけれど、
…次は絶対そうする!と固く心に決めたのだった。





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