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あまりの暑さも、キンキンに冷たい飲み物さえも超えていく術とは…  403

あまりの暑さにアイスコーヒーを飲んだら…
胃が動かなくなった。

なんていうと大げさだけど、自分でも「あ…動きが鈍くなった」という感覚がわかるくらい、胃が重いというか「そこにドスンと何か入ったものがありますね」という感じだった。

いつだったか氷入りの冷たい飲み物を飲んだ時と、あったかい飲み物を飲んだ時の胃の動きの違いをテレビで見たことがあったけど…歴然だったよね、動き方…というか動かなさ…。

そんなことを思い出す気配もなく、こんなに暑い昼間だったしそんなに深く考えもせず、晩ごはんも通常通りに食べ終えたところ…
「まさか、重かったこと…忘れてましたか?」
と言わんばかりに、胃がパンッパンに張るうえお昼よりさらに重く感じる。

「…これはさすがにいかん」と急にあたふたとスイッチが入ったものの…
「こういう時にはどうするんだっけ?」と頭の中を探しはすれど、すぐにやることが頭に浮かんでこない。

「そうだ、かかと落としがよかったはず!」←戦うやつじゃないよ
なんて思いつくのが健康番組の続きみたいでちょっと切ない。

でも、食卓についてイスに座ったままドスンドスンとかかとを上下させるのも「迷惑だよね…」ということで、食後寝室に行った際に「よし!今だっ!」とかかと落としを試みようとした…ら。

「…突然二階からドスンドスン聞こえてきたら…ビビるよね」
と、これまた謎の小心者が発動し、この「消化不良をどうしたもんか問題」を抱え頭まで消化が鈍くなりそうになった。


が…そこにきて、今まで足をひっぱり続けてきた「暑さ」が思わぬファインプレーを引き起こす。

そう、一階よりも暑い二階でこの後に及んでまともに考えてなんていられない。
「なんだっけ?食べ過ぎたらすぐ歩くとかお散歩とかがいいんだっけ?消化を助けるんだっけ?」なんて苦し紛れのネタを思い出す。

もはやまともに働いてもいない頭でそんなことを思っていても仕方ない、とりあえず思いつくまま、その場で足音のあまりしないようなデタラメな動きを始めてみたら…

「そうそう、モモを高く上げるヤツとかあったよねぇ…」
「食べてすぐにこれ大丈夫なやつ?」
「こんな時は前モモじゃなくてモモの後ろが効いてるといいんだよね…」
「っていうか、もはや踊り味が出てきたではないの…」
「そういえばフラメンコ、向いてなかったなぁ…」
「って、デタラメな動きでもこのテンションになれるっていうのがスッキリする元かもな…っていうか、これを味わいにみんなジムに行くのか…」
「ハッ!今こそこれまで教わった動きをやってみたらいいんちゃうっ?」

なんてもはや消化促進はどこにいったんだ?と言わんばかりに、モワモワの暑さの中結局スワイショウなんかやりながら汗をかいていた、ら…

想定外の早さで頭もお腹もスッキリしてきたのだった。
えーと…どれがよかったのかは…今日はいいか。


冷たいものを飲むのは…なんて注意も頭の中には浮かぶのだけど、こんな暑さだとね、ホント、アイスコーヒーのひとつもそりゃぁ飲みたくなっちゃうし、その一杯を飲む自由くらい欲しいものだと本気で思う。

というかね、もはやそのことよりも「この暑さだからこそ、もしかして『デタラメな気楽さ』で『汗をかくほど動く』ってことが逆に暑さを超えていく技なんじゃないのっ?」なんて思わぬ可能性に出会ったことの方がわたしの中では結構なワクワク案件となった夜だった。

この夏、いくらでも試せるぞ…。




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