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【呪】 ~人を呪わば穴二つ

『呪い』といっても様々あるが、一言で言ってしまえばある種の『縛り』である。
もっと言うと『縛りの型』と言えるだろう。
問題なのは『縛る対象』が何であるか?
ということ。
そしてその『目的』とするところが何なのか?
ということである。

【呪】と言えども【神呪】もあれば【呪詛】、【呪縛】などもある。
要は「何のためにどんな型を用いるか」ということ。

【呪】が道しるべとなることもあれば、阻害するものとなることもある。
【呪】というのはある種の『道具』と言えよう。

そのような『道具』で『あの世のもの』を縛り、この世に影響を及ぼそうというために生み出された【型】が『呪術』というもの。
それは、この世の人間がいかにあの世からの干渉を受けているかということを知った者が生み出していった。


護符や呪符に始まり、呪詛の言霊や儀式を用いて『縛り』を生み出す【型】は、言うなれば「あの世とこの世の契約」というような『縛りの型』である。
そして、あの世のものを縛るなら当然、この世のものも縛らねば『契約』とはならない。
だからこそ
『人を呪わば穴二つ』
と言われる所以である。


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