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「おお、我が愛すべき王女よ! 私の愛を受け入れてくれぬのならば、是非も無し。私はザヴォー…
「やあやあ、降りてきましたね? あは、まだ意識がはっきりしませんか? 大丈夫ですよぅ、す…
<鎧契約>において、鎧に封じられた魂と<鎧装着者>は一心同体。片方が死ねば、もう片方の…
リリスは背に負っていた巨大な得物──バスタードソードをずらり、と引き抜くと、無造作に上…
リリスと光治郎は<青銅の盾>隊によって捕縛された。 罪状は、「治安紊乱」。巡回戦士で…
アンヴリル。 難攻不落の要塞として、裾野の広い山沿いに建造されたこの都市は、その標高…
その魔道具は、ガラス細工のような透明感を持った石だった。宝石というほど美しくはないが濡れたような光沢を放ち、独特の形状をしたそれはエクス・ターナム石と呼ばれ、<魔導鎧>を着込むナルイグの戦士たちにとって無くてはならない物だった。 エクス・ターナム石について語るには、そもそも、<魔導鎧>──あるいはそこに封じられた魂──の役割は何か、というところから始めねばならない。 ナルイグの戦士にとっての<魔導鎧>──それは、平時から苦楽を共にする相棒であり、戦場を共に駆ける戦友であ
雑多な人々が行き交う大通りから一歩奥に入ると、日当たりの悪い路地裏に、貧相な身なりの者…
混濁する視界と不明瞭な意識。 世界と自我の境界が曖昧で、油断をすれば己が周囲に溶け出…