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✈︎型・その2 応用型⑤: 目借り時、雪のひま(追記あり)

中七〔や以外の切字〕季語は、上五・中七・下五、のいずれでも。二物衝撃を意識。

重ね煮のとろ火を消しぬ目借り時

目借り時/晩春

蛙の目借り時:暖かくなって睡魔に襲われる頃をいう。「めかる」とは「妻狩る」の意で、蛙やその他の生物が相手を求めて鳴きたてたりすることをいう。それが目借りと書かれ、蛙に目を借りられ、眠くなる意 となった。

kigosai


うづたかく写真捨てたり雪のひま

雪のひま/仲春

雪間: 春、雪が溶けて地肌があらわになったところをいう。黒々とした土から蕗の薹や芹などが芽を出す。

kigosai

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一句目。
目借り時、アゲインです。再チャレンジ。
https://note.com/wakatako/n/n01fc04721fa1

重ね煮は、野菜その他を切って重ねて煮る調理法です。小さな火で40分くらいゆっくり煮ます。そこまで浸透している言葉では、ないかもしれません。
冬の季語「山眠る」の時に詠んだ、シチューの句と似ています。
(ビーフシチューとろとろ煮込み山眠る)

〜ここから追記〜

先ほど、少し前の紫乃さんの記事を拝読しました。

今回私が詠んだ「消しぬ」の「ぬ」は、完了の意で使いました。「ぬ」を切れ字にして詠んでみようという試みでした。
が、元々は、意識的な動作の完了の場合は、助動詞「つ」が使われていたそうです。
ということは、
『重ね煮のとろ火を消しつ目借り時』
の方が良いのかなぁと思いました。
ただ、「つ」はかなり早い時期に使われなくなったそうで、俳句では「ぬ」の方が圧倒的に多く使われる、とも。
でも元々は、「ぬ」は、無意識的な動作に使うものという事を考えると…

・重ね煮のとろ火を消せり目借り時
・重ね煮のとろ火消しけり目借り時
・重ね煮のとろ火の消えぬ目借り時

などの方が良いのかな?と思っているところです。2番目の「消しけり」も少し違和感があるような…。3番目は打ち消しの「ず」の連体形とも取れてしまいます。
難しいです!

〜ここまで、追記〜


二句目は、願望です。
25年分、いやそれ以上の我家の大量の写真をどうしようと悩み中。写真一枚は薄くて軽いのに、大量になると、重いし場所も取るのですよね。
厳選して、デジタル化して、さらに厳選したものを薄い冊子にとか。
とりあえず、引越し先に持って行きます。

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