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季語:落し角、と、推敲(穀雨、写真で一句)


① 剃りあとの顎のまろきや落し角


② 落し角筆擱く明けのミルクティー
(おとしづのふでおくあけのみるくてぃー)


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① 昔、ジョンレノンのような髭をトレードマークにしていた恩師が、一度だけ髭を丸刈り?丸剃り?したことがありました。隠れていた、思いのほか丸みのある顎が顕わになって、髭がある方がカッコいいかも...なーんて思ってしまったことがあります。角が落ちた雄鹿の写真を見ていて、思い出しました。

(追記:投稿後にあらためて読みなおしてみたら、鹿が何かを剃って、鹿の顎が丸くなった、ととれるようにも思えてきました。もう少し考えてみます。)

② 書いたり描いたりする人が、ひとつの原稿や作品を終えた時の様子を想像しました。真剣な戦いが終わった達成感と安堵感に、なんとなくの寂しさや脱力感があるのではないかなぁと。そういう朝には、コーヒーよりもミルクティーかな?という、まったくの想像です。角川書店の俳句歳時記の「落し角」の説明に、『角の落ちた雄鹿は気力が衰え、どこかさびしげである』とあったところから、連想しました。

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推敲

◇元句: 白茶の穀雨のめぐみ今吸へり
→ 白茶けた大地穀雨を吸ひきつて(鶫さん)

◇元句: はながみの減り少し減りきて穀雨
→ はながみの減りも減りゆく穀雨かな(鶫さん)

◇元句: 黒船の列車へひらり花衣
→ 花衣ひらり黒船電車ゆく(alohaさん、鶫さん)

◇元句: 春昼やいくつ揺られて河津駅
→ 春昼やいくつ揺られて熱海駅(紫乃先生)
→ 春惜しむいくつ揺られて河津駅(鶫さん)

今回も、コメント欄で貴重な学びをいただき、また、ダメだ~と思った句も、蘇らせることができました。本当にありがとうございます!

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トップの画像は、kotoba_tanosiiさんよりお借りしました。

今日もここまでお読みくださいまして、ありがとうございます。ご意見ご感想など、どうぞよろしくお願いします!