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季語: 桃、白桃、と、八月尽


① ふるさとを桃をまぢかに発ちにけり


② B級の白桃こぼれいづる気品


③ 大空をくれなゐ尽きて八月尽


<オマケ>
桃むけりするりじゅるりの昼下がり


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①は、晩夏に起きた出来事ことを振り返っています。初秋の季語をこのように詠んでも大丈夫ですか?

②は、下五が字余りです。

オマケ句も実景ですが、ちょっと狙いすぎ。

夫の実家は岡山県です。昔は夏に帰省する度に、美味しい白桃をたっぷり食べました。家には、一般の市場には出せない、ちょっとだけ傷ものだったり小ぶりだったりという白桃が、箱いっぱいにありました。そういう桃をお手頃価格で買える場所があったようです。
B級品とは言え、白桃そのもの。至福でした!

それがアメリカに住むようになって以降、子ども達の学校の関係で、夏の一時帰国は7月中旬過ぎに切り上げねばならなくなり、あともうちょっとで白桃の時期...というタイミングで、日本を発つことが多かったです。

③ 先日、alohaさんが「八月尽」で詠まれていました。
今日の当地の夕焼け空を眺めていたら、私も八月尽で詠みたくなりました。

沈んだ太陽の周りだけでなく、頭上の雲までもが紅く染まっていました。


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トップの写真は、欧米でも売られている、蟠桃です。当地ではドーナツピーチと呼ばれています。たくさんの種類の桃がある中で、蟠桃の味が日本の桃に一番近いです。と、私は思っています。この蟠桃、たまに、皮がするっと剥ける水分たっぷりのものに出会えますが、歯ごたえ充分のコリコリタイプも多い。コリコリの場合は、私は皮ごといただいてしまいます!

今日もここまでお読み下さり、ありがとうございます。長くなりまして失礼致しました。もしよかったら、ご感想やご意見など、どうぞよろしくお願いします。