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NFTとバケモノ性 ~その魅力にほどほどに取り憑かれてみる~

ついに先日、先輩からのススメでついに「NFT」なるものを購入してみた。詳しくは書かないけど、著名な作家たちが業界に縛られずに自由に新しい作品をつくっていく、それをみんなで応援しようプロジェクト!という感じ。ぶっちゃけNFTもWeb3なるものの全体像もよく分かっていないのだけど、その作家さんたち作品のファンだったし、なんだかすごく魅力的だったので参加?してみた。

著名な作家さんたちが集まっているという一定の信頼感はあるものの、もちろん、プロジェクトがうまくいくっていう保証はないし、自分の購入したNFTが将来値上がりするとも限らない。ただなんだか、新しい作品が生まれる(かもしれない)という波に乗りたかった。僕にとっては、そのオマケ?として、僕も応援したよ!という思い出がちゃんとデジタルに記録されて、さらにあわよくば…という感覚。

NFTについては、株や美術品などと比較されながらいろんな人が説明しているけど、世間的な評価はまだまだ定まっていないのだと思う。こんな記事があった。

簡単にまとめると、実用性や資産価値のある裏付けを持たせることで、NFTに安定した価値を持たせようという流れが来ていると。
読んでいてひとつ、??なことがあった。

「安定した価値」

という表現。僕はてっきり、なにかしらのネウチがすでに安定している状態を「価値がある」と呼ぶんだと思っていた。
つまり、価値=安定している状態、なのだから、安定した価値という表現はちょっとヘンな感じがする。
NFTにはきっと価値があるにちがいないけど、まだそれは安定してなくて、そろそろ安定させよう!ってことなんだろうか。

まぁ、言葉遊びはこのくらいにして…
ちゃんと、価値(安定した、確かなネウチ)を保有したいのであれば、それは大国の通貨やゴールドなんかにしたほうがよっぽどいいということになる。もちろん、安定しているのだから、そんなに急にそのネウチが増えたり(減ったりも)しない。みんな、ネウチが激増する(かもしれない)ロマンを求めてNFTなんかに注目している節があるのに、はじめっからどうやって価値を裏付けしようか、なんていうのはちょっと変な議論なんじゃないかなと。

価値があるのかどうかはまだわからないけど、なんか気になる、すごくソソられる。それがNFTの現在地なんじゃないだろうか?(NFTの捉え方間違ってたらすみません…)

日本語では、そういうものを「魅力」と呼ぶらしい。「魅力」は人を惹きつけるが、その実態は不明確で、社会的にはまだあやしい。実は「魅」という字は、訓読みすると「もののけ」となる。つまり、バケモノだ。

価値は、すでにネウチが安定したもの。
魅力は、まだネウチがあるのか分からない、あやしいもの。
つまり、【魅力≠価値】である。

魅力的なものに対して、ただちに価値を裏付けようとしてしまうのは、そのバケモノ性を楽しめていないからだと思う。不気味でこわいなら、普遍的なネウチのあるものをコレクションすればいいと思う。誰も責めないし。

ただ、変化の激しい混沌とした時代だ!なんて言うんだから、時に現れる「魅力的な何か」のバケモノ性を楽しみ、それに取り憑かれてみたいと思う。もちろん、ほどほどに。

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