[ニンジャソン2023夏]初心者にこそオススメしたいニンジャ多様性のショーケース 〜『モータル・ニンジャ・レジスター』〜[読書感想文コン]

ドーモ、これはニンジャソン2023夏の提出課題です。夏休みの読書感想文とも言います。

本題に入る前に、ニンジャスレイヤーにあまり触れてない人のニンジャスレイヤーのイメージはなんでしょうか?
・イヤーッグワーッの小説?
・アイエエエの小説?
・ニンジャが出て殺す小説?
調理器具?
大体このような感じだと思います。ニンジャスレイヤーはその文体とは裏腹に胸を熱くする展開や重厚なドラマ、そしてシリアスかつシビアな登場人物が魅力です
しかし初心者がニンジャスレイヤーに持っているイメージは間違い……なんて事はありません

モータル・ニンジャ・レジスター

もそんな「イヤーッグワーッの小説」のイメージのまま読めるシリアスでシビアなエピソードです

「ビーフイーター。センチュリオン。コンジャラー。デスナイト。ディヴァーラー。デジタルワスプ。グラディエイター。インペイルメント。モスキート。パーガトリー。スローハンド。ソーサラー。サンバーン。トーメンター。……デスナイトとグラディエイターは殺した。残り12人。今からオヌシを殺す」

【モータル・ニンジャ・レジスター】|ニンジャスレイヤー公式/ダイハードテイルズ
https://diehardtales.com/n/n780bea736882

このエピソードは『ニンジャが出て殺す』と言うニンジャスレイヤーの基本的なフォーマットを
何回も
何回も
それはもうこれでもか
堪能出来る個人的初心者オススメエピソード。事前知識も「普段はネオサイタマと言う街を拠点に活動しているニンジャスレイヤーが、この時は訳あってキョートにいるよ」くらいに覚えておけば十分楽しめます。

このエピソードの魅力はいくつかありますが、特に初心者にオススメ出来るポイントが『このエピソードを読むだけで"ニンジャスレイヤーにおけるニンジャの幅広さ"が実感出来る所』にあります。
実際多種多様なニンジャが登場すると言われても想像がしづらいと言う方も居ると思われますが、このエピソードで戦闘描写のあったニンジャだけを取り上げても
・上半身と下半身が分離する【ソーサラー】
・ジェットハルバードを得物とする【ビーフイーター】
・カトン・ジツと電磁力の合わせ技で火球を作り出す【サンバーン】
・ケズリ・カラテの使い手【ディヴァーラー】
・ブンシン・ジツを持つ【コンジャラー】
と実に個性豊か。これを読み終えた頃には『ニンジャスレイヤーにおいては何も忍法を使う者だけがニンジャに非ず』と言う事が分かると思います

加えて『物語が全体的に主人公にマークされたザイバツ・ニンジャたちの視点で語られている』事も特徴だと言えます。
普段は邪悪で残忍なニンジャ達が『死神』に狙われている事を四六時中意識させられる状況下で『憔悴し、心折れる者』、『我関せずと言う姿勢の者』、『逆手に取り罠を張ろうと画策する者』など色々。理不尽に暴力を振るえるニンジャが自分以上の暴力(主人公)に襲われる様を敵視点で読んでいると、「もしかしてスプラッタホラーを読んでいるのか……?」と思うかもしれませんがこのエピソードに限っては強ち間違いでは無いかもしれません

以前初めて読んだ時に「当面はこれを基に一人づつ殺していくのかな」程度に思っていた『14名のザイバツ・ニンジャが記されたビラ』も、このエピソードを読み終わる頃にはもう4人しか生き残っていなかった事に驚いたものです。ニンジャスレイヤーの執念は1エピソード毎に一人殺すような生易しく悠長なものではないと言う事を思い知らされます。

「まずオヌシら14人を全てむごたらしく殺す。当然その後ザイバツ・シャドーギルドに属するニンジャは根絶やしにし、解体する。まずはオヌシら14人だ。……ニンジャ。殺すべし」

ニンジャスレイヤーの取っ掛かりな悩んでいる方、まずはこのエピソードでニンジャ多様性を体感してみるのは如何でしょうか?

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