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大量の鏡が出土した奈良県・茶臼山古墳

奈良県桜井市の茶臼山古墳では、2009年の調査で大量の鏡の破片が発見されました。当時、鏡の枚数は「少なくとも81枚」とされていました。出土した鏡は細かな断片となったものでしたが、1つ1つを三次元計測によりデータ化してコンピューター上で復元を試みたところ、最近になって「もとの鏡の数は103枚以上だった」ことが判明した、とのことです。
「現在日本で確認されている中で最多」という枚数の多さもさることながら、それぞれの鏡が、多くの富を持つ有力な権力者でなければ所有できないような貴重なものである、という点で注目されています。
参考:https://www.nara-np.co.jp/news/20230907171232.html 奈良新聞2023-09-07付 ほか各メディアの報道有

今回の発見が「邪馬台国からヤマト政権への連続性」を示すものと解釈する研究者もおり、論争の絶えない邪馬台国の所在地が、大和地方の桜井市付近であるという説を補強するものとも考えられています。ただし、この発見により邪馬台国がこの地に存在したことが決定的に示された、と断定するのはまだ早計であると思われます。

今後の研究の進展で新たな知見が得られることを期待します。

注記)見出し画像はイメージです。本記事の古墳から出土した物ではありません。


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