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「バインドの最初はどうする?」VALORANT勝手に講座

さて今回から各マップのデフォルト配置とエリアの簡単な取得の仕方というものを解説していきます。
「最初どこにいたらいいかわからない」「どういう動きが基本かわからない」そんな疑問に答えていきます。

今回はバインド編、テレポートでのローテートが非常に強力なマップですが、横に広いため攻め側がエリアを管理するのが難しく、ラウンド中盤でのプッシュなども起こりやすいマップです。

では5-0(どちらかに人数を賭けること)で動きたくたいならばデフォルト配置で進めていくのがベターでしょう、しかしそのデフォルト配置を皆さん「なんとなく」で行っているのではないでしょうか。
今回は「なんとなく」ではなくしっかりと理詰めされたデフォルト配置を学んでいきましょう。


「そもそもデフォルト配置とは」

さて以前出した「アンカーのお仕事をラークの想像力」という記事でも触れましたが「デフォルト配置」とはスロースタートの基本配置のことを主に言います。
VALORANTにおいては情報が命ですから攻め側でもエリアを保持することで得られる情報は大きな役目を果たしていきます。

特にローテートする場合はどこまでエリアを取れているかによってスピードと難易度が大きく変わるのです。(詳細は上記記事を参照)

「なぜデフォルト配置を学ぶのか」

最初の疑問としてなぜデフォルトとされる配置と役割を学ぶかについて考えていきましょう。一つとしては理詰めされ多くのチームで使われている強い配置が覚えれるからというものがあるでしょう。
プロチームの配置を真似るのは下界の我々からすればその部分だけはプロレベルになれるのです。

しかも自分のピックエージェントの動きを簡単に理解できる上に、同じ手札を何度も使うことで経験を積みアドリブ力を上げることもできます。

そしてもう一つは「デフォルトからズラせる」ということです。
攻めでも守りでも速い段階で仕掛ける場合は人数を掛けるために配置を動かす必要があったりします。

ではデフォルト配置のどの部分を崩すのか、崩した時は強い動きとは違う動きをするのですからどこかに弱みが出てきます。
しかしデフォルト配置をしっかり理解できていれば作戦やスキルで適切に対応するできるのです。

さてデフォルト配置がなぜ重要なのかの説明はここまでにして本題のバインドのデフォルトについて解説していきます。

まずは構成について

「一般的に多いのはFNC」

rib.ggより

さてまずは構成から見ていきましょう。こちらは現パッチ8.04でのピック回数のデータです。一番上がいわゆる「FNC構成」と呼ばれるものでサイファーを使用した構成、これが今回の記事の基本になっていきます。
2位がサイファーをゲッコーに変えたダブルイニシエーターの構成、Aへの設置時にはウィングマンでの安全な設置ができディジーとスカイによる強力なフラッシュも魅力です。

その後はピック数に差が出ますがヨルやチェンバー、セージにダブルデュエリストなど他のマップではピックされないエージェントが名を連ねます。

ですがほぼ一貫しているのはヴァイパーの使用です。
このことを頭に入れ、バインドのデフォルト配置について学んでいきましょう。

攻め側デフォルト

「B取り3-1-1」

3-1-1的な

さてまずはVALOPlantをご覧ください。シャワーをカメラなどでコントロールしながらAショートはヴァイパーが管理。ヴァイパーは「スモークのメタを占う」でも紹介しましたAショートやランプを比較的簡単に取得することができ、攻めの軸の一つになっていきます。

要するにヴァイパーはAショートを担当役職としてコントロールでき、その間に本陣は他の場所に行くという形です。
その本隊はBロングを最初に獲得することがプロシーンでは多く、特にAショートからのスネークバイトでコントロールする動きはシンプルに強力です。

⇧ガーデンへのスネークバイトの投げ方

逆にフッカーは特に理由がなければ本陣が取りに行くことは多くはなく、サイファーやヴァイパーのドライでの後取りやそもそも取らずにサイトに入ることもあります。

理由としてはエントリー時に飛び降りる必要があり、活かすのが難しい割にエリア取得時にテレポートを使用したカウンターや狭いエリアならではの事故のリスクなどがあり、プロシーンでの攻めでのエリア価値は低めになっているように感じます。(取れたらエリアリテイクしづらい利点はあるが)

次にプロシーンでの例と実際に起こったプレーで強みを解説していきます。

例としてこのラウンド、ショートからスネークバイトを使うことで非常にローコストにエリアを取得、GEN.GはAにヴァイパーとカメラを配置することでプッシュを警戒できておりBローテを可能にしました。

3-1-1の他のパターン、シャワーにカメラを置きサイファーがローテート、Bに人数が多いとわかったタイミングでまたもやカメラでシャワー手前にいないことを確認しながらAに進行していきました。

テレポートは昨年のアップデート後サイトに近くなり以前よりも使用する価値が高まりました。そのためこういった高速ローテートの動きが増えており、そのローテートで事故を起こさないためにサイファーのカメラでエリアを保持しているのです。

これが多くのチームで使われているB取りの動きです。次はシャワー取りのデフォルトを見ていきましょう。

「シャワー取り1-1-3」

こちらは本体がフラッシュ等で素早くシャワーを獲得し、誰かを残してAショートと挟みといった流れのよく見る動きです。

上記画像パターンではBの情報もサイファーのカメラで取れており、Aへのフェイク→その後Bへといった展開も容易に行えるようになっています。

ブラストパック、ガイディングライトで素早くエリアコントロールをしている間にロングではカメラでプッシュを確認、Bに人数が多いことがわかったZETAは迷わずサイトを奥まで獲得、シャワーリテイクもサイト奥まで取りきれていることで否していました。
サイファーの情報が勝敗を決したラウンドでした。

この人数配置をチームによっては少しずつズラしています。
例えばブリムストーンをロングのポジションにおいて逆プッシュを管理しつつ、シャワーの本隊にサイファーやヴァイパーのスキルを利用するのも一つですね。

さて攻めはこの二つを基本にするとして次は守り側を見てみましょう。

守り側デフォルト

「B3配置」

親の顔よりなんとやら

さてまずは基本となるB3の配置です。ヴァイパーのカーテンをBに配置しAショートにワンウェイスモークを使うことでどこにいても毒素を利用したアシストを行うことができます。

そしてなぜBに3人を配置するかについてはリテイク率が関係しています。

古いデータですが23年の5月の記事では当時のマッププールのリテイク成功率が示されており、バインドのBサイトはワースト3位の26%となっておりかなり成功率が低いのが分かります。

こうなると設置前に勝負をするために人数をかけなければいけなくなり、結果的にこういった配置が多くなります。

では何故レイズとスカイをBロングに置いているのか、理由としては他のエリアに比べBロングは比較的「当たりやすい」という部分があります。

例えば「テレポートを利用したシャワーリテイク」や「オペレーターを利用したワンピックを狙い」「カバーがアビリティを壊して存在を隠す」「単純にカウンターフラッシュ」…などなど

デュエリストとフラッシュイニシエーターは2人でもこういった戦い方ができるため、アタックの掛けやすいBロングに配置されるんですね。

逆にサイファーはBサイトにいることがプロシーンでは減ってきており、理由としてカメラを使用してAショートのヴァイパーカーテンを対策するという部分があります。

例えば上記動画のカメラを使えば壊されるまでAショートを管理できますし、リテイクが容易なAサイトにおいて、ワイヤーを利用してワンピックを狙いに行く動きができます。

そして唯一ヴァイパーのスモークが入っていないシャワーに遅延能力も高いブリムストーンを置くことで単独でリソースを消費させることもできます。

これがサイファーがA守りをする理由であり、B3の理由です。他にも攻め側同様にヴァイパーとブリムストーンのポジションを変えるなど少しずつ変更してもいいですね。

「ではB2にするなら?」

ではA3配置にしたい場合はどうしましょう、読みでAに来ると割り切って諦めるのでしょうか、しかしそれでは丁半博打状態です。

一つの回答は「フッカーで勝負する」という考え方でしょう。

例えばこの守りであればフッカーをフェイドオーメンの2人でガッチリ抑えることで干渉できるエリア内の人数をイーブンにし守り切りました。
このようにBは人数を少なくする場合は割り切った守り方も大事になってきます。

サイトで守れないなら小さなエリアを防衛するのも選択肢なのです。

しかし結局は攻め側と同じくリテイクする時にフッカーから飛び降りなければ行けないのは変わらないので、リテイクスタート前に人数有利は作りたいところですね。

まとめ

さて今回はバインドのデフォルト配置について解説していきました。
あくまで「デフォルト」ですから相手の傾向やそもそも構成が違う場合があるのでずらしていく必要は出てきます。

しかしFNC構成のような基本の構成を学べば他の構成の理解も深まります。

例えばヨル構成の攻めでは序盤にフラッシュを利用したシャワーコントロールで圧をかけ、その後テレポートを利用して本隊側にテレポートで寄っていきます。

ラウンド開始数秒時点での配置、テレポートがすでに流されている

これはサイファーがカメラを配置して本体側に向かうのと考え方は同じなんですね。

シャワーを序盤でコントロールして本命のBにローテートしたいという狙いは変わらず、違いは「確実にエリアを保持し続けることはできないけども、素早くローテートできる」という部分なんですね。

チェンバー構成も似たような考えで、「ランデブーを使用して勝負」→「その後トレードマークでエリア管理」といった流れです。

変な構成のコンセプトも基本を覚えていれば似たような狙いがあり、そのアプローチが違うだけと分かるんですね。(PRXのようなパターンを除く)

次回以降も各マップのデフォルト配置やエリア取得の行い方を解説していきます。
ありがとうございました。

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