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『生殖の海』 2021年版 第六章「及ばぬ高きすがた」
割引あり
「生殖の海」 2021年版 第六章「及ばぬ高きすがた」
ことばゝふるきをしたひこゝろはあたらしきをもとめおよばぬたかきすがたをねがひて
ほのぼのと春こそ空に来にけらし天の香具山かすみたなびく
あけぼのゝ空を霞に染めなして雪ふるさとに春は来にけり
谷河のうち出づる波も声たてつうぐひすさそへ春の山かぜ
うぐひすをいざなふ風の吹き交はす庭にまだ見ぬ梅の香ぞする
春の夜の夢のうき橋とだえして峯にわかるゝよこぐもの空
途絶えぬや覚むればとほき浮き雲の峰に分かれてゆく夢の跡
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