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『生殖の海』 2022年版 第二章「母として行く道」

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『生殖の海』 2022版 第二章「母として行く道」

おほかたのうきにつけてはいとへどもいつかこのよをそむきはつべき

入道后宮きさいのみや


子の闇にまよふさへこそうれしけれ行くすゑ知らぬ道にかひて

薄雲にほがらほがらと明け暮るゝ空にながむる濃き春霞

ひたとねがふ裂け果てよ胎身も絶えね言はでをなべてあだし野ゝつゆ

うたかたもぬ玉の緒となかるとも絶えじな今宵あすか川浪

ほど過ぎてげにも覚ゆる子は産まれげにも覚ゆる子の母となる

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