見出し画像

書籍を商業出版したらAmazonで対策すべき3点

商業出版を実現するための方法や、どうやって執筆するか、といった情報は多くの方が発信されています。
私は2023年1月に「Yahoo!ショッピング完全攻略ガイド」という書籍を出版しましたが、Amazonで書籍を売るために最低限やっておいたほうがいいことについては情報がまとまっておらず、情報を探すのに苦労したので、まとめてみました。

Amazonで本を売るために「最低限」すべきことは、以下の3点です。


1 Amazon著者ページを作る

Amazonで本を買ったことがあれば、著者名をクリックしたら表示される、以下のような著者ページを見たことがあるはずです。

著者ページがあると信頼性が増しますし、複数の本を出版したら著者ページにまとまる効果もあります。
さらに副次効果として、Googleで自分の名前を検索されても、Amazon著者ページが上位に出るのでブランディング効果も狙えます。

1-1 Amazon著者登録を行う前に

著者ページを作成するには、まず著者登録を行います。著者登録の前に、Amazonのアカウントを作成していない場合は、Amazonアカウントを作成しておきましょう。
Amazonアカウントは、出版社とやり取りしているメールアドレスで作成します。すでに作成している場合は、Amazonのアカウント設定でメールアドレスを出版社とやり取りしているメールアドレスに変更します。
変更する理由は、著者登録をした後に出版社が承認する作業があるため、メールアドレスで著者本人だと識別してもらうためです。著者ページ作成が終わったらメールアドレスは元に戻して大丈夫です。

1-2 Amazon著者セントラルで申請

Amazon著者登録は、以下の著者セントラルから行います。
https://author.amazon.co.jp/claim/join

Amazonアカウントにログインした状態で、著者セントラルで自分の著書名で検索してみましょう。

自分の本が表示されたら選択すると、次のような確認画面になるので、「参加」を押したら完了です。

出版社の方が承認作業をしたら、著者ページが作成されます。念のために、編集者さんに著者ページの登録をしたと連絡しておきましょう。

1-3 同姓同名の著者がいると、より効果的

私は名前が「佐藤英介」というありふれた名前のため、同姓同名で出版されている「佐藤英介」さんがいらっしゃいます(笑)
著者ページを作成しておかないと、著者名をクリックしても以下のように「佐藤英介」の検索結果が表示されてしまい、同姓同名の方の著書も一緒に表示されてしまいます。レアなケースですが、著者ページ作成には同姓同名でも識別させる効果もあります。


2 狙っているキーワードで表示されるか、チェックする

Amazonでは検索経由で本を買う人が多いので、SEO(検索対策)はとても重要です。
Amazon検索で上位表示されるロジックは複雑ですが、簡単に言えばキーワード設定ができていることと、本が売れていることの2点が重要です。そのため、売れる前に本のキーワード設定を終わらせておく必要があります。

2-1 本のキーワード登録ができているかチェックする

Amazon検索では、本のタイトルやサブタイトル、説明欄などに入っている単語は検索対象になっていますが、問題なくキーワード登録ができているかチェックしましょう。
チェックする方法は、「本のタイトル」+「キーワード」で調べます。
「本のタイトル」と「キーワード」を一緒に検索する理由は、「キーワード」だけで調べると本が売れる前の段階では順位がかなり低く、表示されているか確認するのが大変なためです。

どのようなキーワードで検索されるかは、本を執筆している中で想像できると思いますが、念のために類語辞典などのサイトで関連ワードをチェックしてみるのもおすすめです。
類語辞典
https://thesaurus.weblio.jp/

2-2 キーワード登録は出版社に依頼する

私の場合は「Yahoo!ショッピング」など本のタイトルに入っているキーワードは問題なく表示され、「ヤフーショッピング」はタイトルに入っていませんでしたがAmazonが関連ワードと自動的に判断してくれたのか、問題なく表示されました。
一方、一部の人がYahoo!ショッピングを呼ぶときに使う略語「ヤフショ」では出てこなかったので、編集者さんに連絡してキーワード設定してもらい、設定してもらった次の日には問題なく表示されるようになりました。

3 カテゴリの設定を行う

Amazonでは、商品を分類するためのカテゴリがとても多く用意されています。
適切なカテゴリに登録することで、カテゴリから商品を探しているお客様に購入してもらえますし、カテゴリランキングを取るためにも適切なカテゴリに設定することが重要です。
さきほどのキーワードと同様に、著者が直接Amazonのカテゴリ設定はできないので、編集者さんを通して出版社に設定してもらう必要があります。

3-1 適切なカテゴリに登録されているか

あなたの本が適切なカテゴリに登録されているか、チェックしましょう。適切なカテゴリの探し方は、あなたの本に類似する本が、どのカテゴリに登録されているかチェックする方法です。
類似する本のページを開いて、「登録情報」の「Amazon 売れ筋ランキング」を見ると、どのカテゴリに登録されているか、確認することが出来ます。

本の場合は複数のカテゴリに登録することができるので、他にも適切なカテゴリがないか、チェックするようにしましょう。
私の場合は、当初「SNS」というカテゴリに入っていましたが、「e-コマース」というもっとも狙いたいカテゴリには入っていなかったので、編集者さんに連絡して「e-コマース」カテゴリにも登録してもらいました。

3-2 ランキングが取りやすいカテゴリを狙う

Amazonでは、どのカテゴリでもいいので1位を取ると、検索結果や商品ページに以下のように「ベストセラー」というマークが付きます。

ベストセラー1位マークが付く

Amazonカテゴリ1位、とアピールすることもできますし、検索結果でも目立つので1位を取りやすいカテゴリを探します。
どのカテゴリが1位を取りやすいかは、カテゴリ1位の商品が「売れ筋ランキング」で何位を取っているかで判断できます。各カテゴリは、Amazonの本カテゴリの売れ筋ランキングから確認します。
Amazon本カテゴリ https://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/books/

私のときは、「ネットビジネス」というカテゴリがAmazonランキング1000位でも1位を取っており、著書の総合ランキング1000位以内はキープできていたので、「ネットビジネス」カテゴリにも登録し、ベストセラーマークを獲得しました。

もちろん、まったく関係のないカテゴリに登録する行為はスパムなのでNGですが、私の場合はネットショップに関する本なので、「ネットビジネス」に登録してみました。他にも「中小企業」や「経営」などもチェックしましたが、これらのカテゴリは総合ランキング順位が高い書籍が多く1位が取りにくそうだったのと、本との親和性が少し低そうだったので狙いませんでした。

対策するタイミング

対策すべきタイミングは、出版社からAmazonページが出来たと連絡があったらすぐに行いましょう。出版社にもよると思いますが、発売日の1ヶ月前ぐらいにはAmazonページが出来たと連絡があるはずです。
発売が始まってから行うよりも、事前に行っておくほうが効果的です。

その他

今回の内容は「最低限」売るための準備のみ紹介しています。Amazonで著書の売上を伸ばすにはAmazon広告を活用するなど、いろいろありますが、Amazon広告の運用は専門にしている会社がたくさんあるほど複雑なので、割愛しました。
ご要望が多ければ、著書をAmazon広告で売る方法についても記載します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?