#13 音符と音符をくっつける
前回は、音符に「・」を付加して
音符と音符の足し算をしました。
今回は別バージョンの書きかたを紹介いたします。
例えば、耳コピなどで採譜しているときに
小節の4拍目から「3拍ぶん」の長さの音符が出てきたとします。
ここで楽譜の違和感に気付いた方、さすがです!
たしかに、表現したいものは
小節の4拍目からの3拍ぶんなので、意図は読み取れます。
ですが、この状態ですと、4/4拍子の1小節に対して
1小節目は6拍ぶんも入っており、2小節目は2拍しか入っていないですよね?
これでは、音符の長さがどうのこうの~、以前の話しで
小節として成り立っていない状態ですので
「ほな、どないせえっちゅうねん!」という話しなのですが
ここでは「タイ」という、ちょっと便利な記号を使って記譜します。
「タイ ( Tie )」とは
音符と音符をつなげる、いわゆる「接着剤」のようなもの
という解釈で良いかと思います。
毎日まいにち鉄板の上で焼かれて嫌になっている彼のことではありません。
書きかたは上記の楽譜のとおり
音符の「マル」の部分同士を ⌒ で結びます。
こうやって記譜すると
各小節もきちんと4拍ずつ収まっていて、小節と拍子が成立していますね。
タイの実用例 ①
このように、小節を跨ぐ音符がある時や
ティンパニーのロングロールなど、とても長い音を表す場合に使用します。
その②
あくまで補足程度ですが
音符を分割して書くことにより、楽譜を少しだけ読みやすくする狙いもあります。( 楽譜による )
下の各楽譜は、1小節目と2小節目が同じリズムですが
書きかたのみ変更してみました
楽譜を書く時の、ちょっとしたコツなのですが
4拍子の場合「2拍目と3拍目を分けて記譜する」と、読みやすくなることがあるかも…です。
読むとき、書く時の注意点
① 複数の音符を一気に結んで書くことはできない
面倒くさがらず、一つ一つ結んでいきましょう。( 上記、タイの実用例①参照 )
実際にこのように記譜されている場合は、1小節ごとに音符を弾き直します。
② 音程の違う音を結ぶことはできない
上記①②ようなパターンで記載されている場合は
「スラー」という、別の記号になります。
記号の意味も全く違いますので注意が必要です。
③ 和音の場合、全部結ぶことも出来ます。
もちろん、任意の音だけを結ぶことも出来ます。
音源を聴きながら、楽譜を注意深く読んでみましょう。
1小節目2拍目ウラ~3,4拍目あたりの、タイの結び方がポイントです。
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