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#16 ちょっと便利な「ドレミ」の使いかた ( 移動ド )

早速ですが1フレーズ聴いてみてください。

皆さんご存知の通り「ドレミのうた」ですね。

では、これを歌詞ではなく「音の名前」で歌ってみましょう!
そうすると

「ドーレミード、ミードーミー」
「レーミファファミレ、ファー」
ってなりますよね?


では、その楽譜がこちら。

いやいや。
最初から「ド」ちゃうやん。
思いっきり「レ」やん。


というわけで
種と仕掛けをお答えしますと
今回は「Dメジャースケール」を使って「ドレミのうた」を書いてみたんです。

ですので、これを正しく音の名前「音名」で歌うと
「レーミ ( ファのシャープ ) レ、( ファのシャープ ) レ ( ファのシャープ ) 」
…と、このようになりますが…。

歌いにくいわ!( 怒 )
ってなりますよね。

なので、こんな場合

メジャースケールの主音をすべて「ド」に見立てて考える方法「移動ド」を使って読むと、ちょっと便利だったりします。

つまり本文冒頭に書いた読みかたです。


ちなみに、
この読みかたをしている時は
「実際に読んでいる音の名前」と「音名」は違う音になりますので
( 上の例えですと、「ド」で読んでいるけど実際は「レ」 )
「音名」が、常に実音の名前を指すことに対して
「実際に読んでいる音の名前」のことを「階名 ( かいめい )」と呼びます。


まとめてみました。

音名 / 固定ド

絶対的な音の高さを示すもの。
Cメジャースケールは「ドレミファソラシド」
Dメジャースケールは「レミ(ファ#)ソラシ(ド#)レ」
Eメジャースケールは「ミ(ファ#)(ソ#)ラシ(ド#)(レ#)ミ」で読みます。

階名 / 移動ド

相対的な音の高さを表すもの。
Cメジャースケールも、Dメジャースケールも、Eメジャースケールも
全て「ドレミファソラシド」で読みます。


どんなときに使うの?


メロディーを覚える

例えばカラオケやボーカルの練習などでメロディーを覚えるとき
「ラララ~♪」などで歌うよりも、階名で歌ったほうが
音程に対するイメージが具現化しやすい傾向にあります。
先ほどの「ドレミのうた」の要領です。


聴音のトレーニング

実際に問題を出してみます。

今から2つの音が鳴ります。
最初に鳴る音が主音「ド」です。
2つ目に鳴る音は何でしょう?

既に音楽経験のある方なら
これが「ソ」だと、すぐに答えることが出来ると思いますが
音の聴き取りにまだ慣れていない場合
最初の主音「ド」から音を一つずつ「ド・レ・ミ~」と、歌いながら数えていく方法が有効です。

今回の問題は「実音:ド」で出題しましたが
たとえばこの主音が他の音であっても「移動ド」を使うと解りやすいかもです。


移調楽器のかた

主に管楽器などです。

ある楽器で楽譜に従って音を出したとき、実音とは異なる高さの音が出るような楽器のことを言う。

Wikipediaより

要するに例えば、楽譜に書かれている「ド」を吹いたら
実際の音は「シ♭」が鳴る楽器があって
このような楽器を「B♭管」と呼びます。

他にも「E♭管」「F管」などなど色んな種類がある訳なのですが。

  • ピアノ用に書かれた実音の譜面を、それぞれの楽器用の移調譜面に書き直したい

  • 同じ楽曲を、違う調性の楽器に持ち替えて演奏したい

  • 耳コピをするときに、移調譜面で作成したい

などなど、こんな場面などにおいて
移動ド / 階名読みは役立つと思います。

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