宝塚の問題 


元劇団員 東小雪さん:

外部漏らし 
概念がありまして。親に言って、それが本科生の耳に入ると「お前なに外部漏らしてるんだ」と本当に口汚く怒鳴られて、ののしられてしまうんです。誰かが(外部に)言うと連帯責任になってしまうので、ますます言えない。外部漏らしは絶対にダメだということをたたき込まれるんです。

一年目:本科生=上級生
二年目:予科生=下級生

本科生からの「指導」
本科生の前では眉間(みけん)にシワをよせて口角を「下げ」なければいけない「予科顔」や、本科生への返事は「はい」か「いいえ」に限定される「予科語」。有名なところでは、「阪急電車へのお辞儀」もあった。

「放課後は、学校の廊下を夜の9時過ぎまで往復する『歩き』があります。指導担当の本科生がレッスンを終えて廊下に出たらすぐに反省を伝えるためです。帰寮後はすぐ、『お話し合いの部屋』に向かいます。三十数人の予科生は、壁一面に”その日の反省”貼り、体育座りでじっと待つ。本科生から廊下に呼び出されると、改めてその日の反省を伝えるのです」
 本科生が交代し、指導が朝方まで続くこともある。すきをみてパンやレトルト食品を口に押し込んで夕食にした。
「お話し合いの部屋」でも、運がよければ、壁にもたれてうとうとできる。
「予科生は、慢性的に寝不足で、みんなドリンク剤やカフェインの錠剤を服用していました」(東さん)
 生理もとまった。そうでないクラスメートがいると、「楽をしている」とかげ口が飛んだ。だが翌年、本科生になった東さんらは、入学してきた新入生を相手に、「同じように、指導でシメていました。自分たちも同じ目にあったのだから、当然でしょう、という気持ちで」(東さん)

予科語は原則「七つの言葉」しか発することは許されない。
1. 「おはようございます」
2. 「おつかれさまでした」
3. 「すみませんでした」
4. 「失礼します」
5. 「はい」
6. 「いいえ」
7. 「ありがとうございます」
ただし、「いいえ」はあまり多く使うと反抗的とみなされていた為、実質使えるのは「六つ」だった。
※元宝塚 東小雪さんの著者本「なかったことにしたくない 実父から性虐待を受けた私の告白」より引用

“爆弾ノック” 
 学校の1年目に当たる予科生は2年目の本科生かららかの指摘を受けた場合、まずは当事者として反省文を書くという。しかしそれだけでは許されない。

「同期の予科生全員で、その反省文を本科生の前で暗唱します。その後、予科生全員で小部屋に集まるのですが、しばらくすると、ドンと大きな音をたてて本科生が扉を蹴ったり、強くたたいたりする。これが“爆弾ノック”と呼ばれるものです

すみれコード
宝塚歌劇団の規範。理念である「清く正しく美しく」にそぐわない、劇団の品格を損なったり観客の夢を壊すような内容の演出を行わないし、求めないという暗黙の規範。




フェルマータ、ドーナツ
パワハラ行為の呼び方は、各学年によって異なり、集団で1人を指導するその形から、音楽記号の「フェルマータ」や「ドーナツ」とも呼ばれていた。


徒弟制(とていせいど)
特に実践を通じて学生に学ばせることを可能にする方法の1つです。 これは職業訓練と結び付けられることが多く、経験を積んだ職人や見習いを終えた職人が手本を示し、見習い工はそれにしたがって作業し、それに対するフィードバックを職人が与えるというものです。

ジェンヌの個人FC運営で鬱になった話
https://anond.hatelabo.jp/20231113020407

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?