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0から1をつくる ~地元で見つけた、世界での勝ち方~ 著者:本橋麻里 を読んで

Hazuki88です。
普段あまりTVを見ないですが、アナザースカイという番組が好きで録画をしています。それもあまりに溜まってしまい先日たまたま見たのがカーリング女子五輪メダリスト・本橋麻里さんの回でした。
一人の女性として人生を考え語る姿が美しくて本を出しているというので買ってみたのですが、一気に読めてしまいました。
「0から1を作る~地元で見つけた、世界での勝ち方~」

スポーツでトップを取る人=スパルタな練習に耐えすべてを投げうってそれまでの人生を捧げないとその対価を手にできない人生を送る人

そんな公式、価値観が多かれ少なかれあるかと思います。
本橋麻里さんは、女子スウェーデンチームがオリンピックで金メダルを取った4年後に、結婚出産を経てまた同じメンバーで金メダルを取った事に大変な影響を受けます。
「女性としての人生を大切にしながら真剣に取り組みなさい」
とかつてのコーチが言ってくれたいた言葉が腑に落ちるわけです。
スポーツによって使われてしまう人になるのでなく、スポーツによってどれだけ人生を切り拓く力を身につけて、それを活用していけるかがこれからの時代には求められるんだろう、と。

こうせねば、こうあるべき、ねばべきねばべき、そこを解放していいんだ! と。

そして地元、北見市常呂町で新たにチームを立ち上げ0から1を作り始めます。まだ高校生のメンバーをスカウトし、チームの練習スケジュール調整、会場の予約、経理、遠征のロジ等々、今までサポートしてもらったことをすべて自分で始め走り始めます。

誰がオリンピックに行けると思ったでしょうか。
私の師匠が前にこう言っていました。
「〇〇になりたい、なんでもいい例えば一億円稼ぎたい。
そう思った人は一億円稼ぐ資格がある」

本橋麻里さんは、それを信じていたのか、決めたのか?
決めると周りが動き始めます、という一文があり、決めた事に対しては目に見えない力が動いてバックアップしてくれると言いますがその通りだなぁと感じました。

ちきりんさんのゆるく考えようの記事を書いた際、人生の主人公になるというテーマを綴りましたが、本橋麻里さんもそのような声掛けをもらいます。
「オリンピックにはもう2回も出た。ここからは誰かのために何かをしようとは思わないで、自分の歩みたい人生を歩みなさい」と。
誰かのために頑張ることは素晴らしいことですが、自分のために頑張ってそれで誰かが喜んでくれるなら結果は同じ、本当にそうだなと感じました。それは会社という組織も同じだなと。

またリーダーを務めるという観点でも、とても共感できる下りがありました。それは、仕事を抱えすぎない、ということ。耳が痛いです。
(メンバーに仕事をお願いするのが下手すぎる私です)

氷上のカーリング以外のタスク、経理、遠征の調整、会場の予約手配、洗濯、、、 そういったことを始めは本橋麻里さんがすべてやっていたそうですが、各選手に分担することで明確な役割を持ってもらえた上、責任感も芽生えチームがまとまったそうです。
誰か一人が仕事を抱えると他のメンバーの成長の機会を損なうリスクがある。肝に銘じたいと思いました。

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またそれぞれの意見をとことんテーブルにあげて話し合う事。
これ、意外と難しいですが、本当に必要だと思っています。
5人いればそれぞれのカラーがあるのは当然で、リーダーという立場があるとついつい自分がしっかりまとめなくちゃ、話もリードしなくちゃと思いがちですが、明確な目標と情熱があれば、どんなリーダーでもいいのではないか? と。気持ちが軽くなりました。

北海道の北見市常呂町という、町に喫茶店が一軒しかない土地から生まれたカーリングチーム、ロコソラーレが10年かけてオリンピックに出場し銅メダルを獲得し、そこをゴールとせずに自分達と後輩達の未来を見据えて行動していく姿は本当に美しいなと思いました。

北見市常呂町は何もないところかもしれない。
だからこそ、これから何でも生むことができる。

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私達はありとあらゆる言い訳を用意して、できない・やらない行動を正当化しようと無意識に過ごしてるんじゃないかと思います。
そのマインドはやめてみよう! 素直にそう思える素敵な本でした。
娘達にもお勧めしたいです。

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