伊藤和可の保護観察日誌5日目

本日は実に久しぶりに飲酒をした。
普段は飲んでも酒鬱に入ることが多いためあまり飲まないようにしているが、今日は友人と一緒ということもありついつい飲んでしまった。

酒を飲む度に中島らも氏に思いをはせてしまう。氏は当時最強of最強であった灘中学に8位という素晴らしい成績で入学しながらもどんどん何もせず落ちこぼれていった。そして一浪の末大阪芸術大学に入学する。その後、広告代理店勤務からコピーライターとなり、放送作家をしながらエッセー、小説など幅広い分野でご活躍なさった。

私は、氏の描いた人生にこれ以上ないほどに憧れている。氏の書く文章全てに耽溺している。思い返せば私が異様に読書好きになったのは氏の本を読んでからのように感じる。当時小学5年生であった私は初めて挿絵のない本として『白いメリーさん』を読んだのを未だに鮮明に覚えている。あまりに非現実的なほどに現実的であり得ない荒唐無稽な話でありつつもなぜか私の心を捕えて離さなかった。そこから氏の虜となり氏の書いた本を貪るように読み続け今に至る。今にして思うと『僕らの七日間戦争』や『ハリーポッターシリーズ』のような「お手本」のようなものは読んだことがないのにいきなり中島らもから入るのはかなり尖っているように感じる。
その頃から変わっていたのでろう。

若くして亡くなった氏であるが、彼のような人生を歩んでみたいと切に思う。アルコール依存症にはなりたくないけれども。

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