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高校受験(18話)

中学二年生頃から家庭教師をつける流れになりました。

母はお勉強中心ではなく話し相手になってくれればとの想いだったとの事。

しかし、先生は親からそうは言われても、成績を上げなければならないとの事だった為に何ヶ月かで交代を申し出され最終的に5人変わる事になりました。

勉強はできないが、唯一楽しみにしていた美術の時間は大好きでした。

拘束された自分を思う存分自由に表現できる唯一の会話でもありました。

この頃は人との会話のキャッチボールもできませんでした。

例えるなら、精神的にも人への依存や、会話においても3歳の女の子を相手にする感覚で皆、対応しなければならない感じでありました。

しかし、肉体的には中学生なのでまともに相手にされる訳がありません。

皆は受験勉強で大変な中、私は勉強が嫌いな為、働きたいと母に言いました。

高校だけは卒業してほしいという事だったので希望に沿う事にしました。

私でも行ける高校は1つしかありませんでした。

それは、京都にある芸術学校でした。

授業はほとんど勉強が無く、絵をメインで習う様なところでした。

出席日数さえあれば誰でも卒業ができる仕組みで私にとってはとても都合が良い所でした。

推薦で行きました。

受験がデッサンしかありませんでした。

受験までは毎日優しくて面白い美術の先生の所(男の先生で凄い量の鼻毛を1cmは出してた)に行って遊びやおしゃべりメインの素描の練習に放課後に通いました。

とても楽しかった。

時が流れ、受験の日がやってきた。

受験会場へ行きデッサンを楽しんで描く事が出来、めでたく合格。

つづく

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