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結婚式場のアルバイト その1(33話)

面接してくれたのは奥田さんという男性だった。

私のあだ名を「ウサギちゃん」と名付けた。

ヒールを履いてウロウロして足が痛かったが自由自在に歩けて自慢する様に歩きまくって曲がりまくった。

ヒールがあって足が痛ければ歩けるし直ぐに曲がれる!事に気づきとても嬉しかった。

働く前にいろいろと研修が行われた。

何を言っているのか分からなかったが、ニコニコしていた。

奥田さんは上の立場の人の様で皆はよく言う事を聞いていた。

高校生の時のバイトとは全く空気感が違う事に泣きまくっていた。

その光景を見て奥田さんが「泣かすなよ!」と守ってくれる。

私にとって良い人だ。

よく、私の様子を気にしてくれた。

すれ違いざまには「可愛いね」と言って私の顔や肩やお尻を触って励ましてくれた。

たまに、ご飯に誘ってくれて奥田さんのお箸で私にご飯を食べさせようとしたりもしてくれた。

2人の時は「ウサギちゃん」だったが皆が居る時は「植原さん」だった。

結婚式後の二次会の会場ではビュッフェ形式が主だった。

お客様を見送り、後片付けをする時は私の上司に当たる40代男性の松井さんと50代男性の田中さんと一緒に防犯カメラに布を被せビュッフェの残りを3人でお腹いっぱいたいらげた。

ある日、シャツの胸のあたりのボタンが外れていた様で奥田さんがボタンを直してくれた。

あれ?胸触られた様な・・・。

つづく

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